第4四半期の好調を受けて、2026年度通期も過去最高を記録した。
通期のEPS平均が約4.10ドルだったのに対し、Q4は4.81ドルと年度内で最も高い水準だった。第4四半期の純利益358億ドルは、AI投資の時価評価益の一時的な影響を大きく受けている。
マイクロソフトが保有する主要なAI関連株式の評価額に、明暗がはっきりと分かれた。
差し引き効果:32億ドルのAnthropic益が6億ドルのOpenAI減損を大きく上回り、AI株式投資による純プラスは約26億ドル。Constellation Researchによると、両投資による純利益への寄与は約20億ドルと試算される。
マイクロソフトのQ4決算は、米ハイパースケーラー間で繰り広げられる空前のAIインフラ投資競争の中に位置づけられる。
4社の2026年設備投資総額:マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(グーグル)、メタの4社は、2026年に約7100〜7250億ドルの設備投資を計画。これは2025年の約4100億ドルから77%増加する見通しだ。オラクルを加えると7500億ドルを超える。
各社の2026年設備投資見込み:
資金の使途:増加分の圧倒的大部分はAIデータセンター向け——GPUクラスター、ネットワーク機器、新規データセンター建設、電源設備など、フロンティアモデルの学習と推論を支えるインフラに振り向けられている。マイクロソフトの約1900億ドルは、2025年の約950億ドルから倍増する計算だ。
マイクロソフトの位置づけ:絶対額ではアマゾンにやや及ばないものの、その投資は確実に実を結んでいる。Azureの43%成長と1000億ドル超の年間売上高は、その直接的な成果といえる。経営陣は2027年度も二桁の売上高・営業利益成長を見込んでいる。
市場の注目点:総額7250億ドルという巨額の投資は現在のクラウド収益の成長を支えているが、投資家はAIインフラへの投下資本利益率(ROI)がいつ実現するかを注視している。マイクロソフトのQ4は——売上高の上振れ、EPS32%増、そしてAnthropicの32億ドル含み益——短期的な「答え」を示した格好だが、2026年後半を通じて設備投資の拡大ペースと収益化のタイミングは業界最大の議論の的であり続ける。
※本記事の数値はすべて米ドル建て。1ドル=150円換算で日本円表示を併記している。