FFEはあくまでFIFAの完全子会社であり、FIFA自身が運営の全権を掌握する。外部投資家は少数株主に留まり、経営に介入することはできないとされている。しかし、非営利団体であるFIFAが自らの大会の商業権を民間に切り売りするという手法は、前例のないものとして大きな衝撃をもって迎えられた。
この計画で最大の焦点となっているのが、投資家グループとトランプ米大統領との関係だ。主導的な投資家候補として名前が挙がっているのは、2026年4月に設立されたスライブ・エターナル(Thrive Eternal) で、代表を務めるのはドナルド・トランプ大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナー氏の実弟、ジョシュア・クシュナー氏である。複数のメディアが、このコンソーシアムには「クシュナー家のメンバー」が含まれ、「トランプ米大統領の拡大家族とのつながり」があると報じている
。すでに米民主党の政治家からは、この「トランプ家との癒着」を批判する声が上がっている
。
FFE計画が公表されると、欧州サッカー連盟(UEFA)は直ちに激しい反応を示した。UEFAは声明で次のように強く非難している。「これはFIFAが売っていいものではない。私たちの誰もサッカーの“所有者”ではない。これは、サッカーの統治機関が決して越えてはならない一線を越えるものだ」。さらにUEFAは、FIFAが「サッカーの魂を売ろうとしている」と非難し、W杯を「売買可能な資産」として扱う姿勢を糾弾した
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これを受けてUEFAは、全55加盟協会による緊急オンライン会合を招集。複数の欧州メディアによれば、W杯ボイコットの可能性も真剣に協議されているという
。英国のアンディ・バーナム首相もこの計画を批判し、「W杯は『商品』ではない」と述べている
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今回の対立は、両組織の関係がここ数年で極めて悪化している中での最新の火種に過ぎない。その象徴的な出来事が、2026年7月20日、UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長がW杯決勝戦(スペイン対アルゼンチン、ニュージャージー州)をボイコットしたことだ。チェフェリン会長はVIP席に姿を見せなかった。
このボイコットの直接の引き金となったのは、FIFAが米国代表選手フォラリン・バログンに対して科した出場停止処分を、トランプ大統領の介入を受けて撤回したとされる一件だった。UEFAはこの決定を「前例がなく、不可解で、正当化できない」と非難し、「レッドラインを越えた」と声明を発表している
。この他にも、審判団の派遣やイランチームの扱い、アフリカ人審判の米国入国拒否問題など、積年の不満が爆発した形だ
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FFE計画を実行に移すには、FIFAの最高議決機関である全211の加盟協会による承認が必要となる。FIFAは承認を得るためのインセンティブとして、各協会への資金提供を増やす約束をしているとされる
。しかし、すでにUEFAの55協会が反対の構えを見せており、可決への道のりは極めて不透明である
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