ASML株は初日に6.6%、翌日にはさらに4.8%下落。米国同業のアプライドマテリアルズ、ラムリサーチ、KLAも連れ安となり、半導体装置セクター全体に衝撃が走った。
市場が過敏に反応した背景には、中国がASMLの直近売上高の14~20%を占める重要な市場であること、そしてDUV浸液型装置がその中の収益源の一角を担っていることがある。信頼できる国内競合——たとえ初期段階であっても——の出現は、ASMLの長年にわたるDUV露光装置の独占が崩れ始めたのではないかという疑念を呼び起こしたのだ。
BofAは一貫して「買い」評価を維持。目標株価は米国上場株で2,845ドルとし、今回の売りを「過剰反応」と断じた。
JPモルガンは今回の売り浴びせに関する詳細なレポートを公開しているわけではないが、関連する分析で一貫した見解を示している。
BNPパリバもBofAやJPモルガンと同様、売り浴びせは行き過ぎであり、4つの構造的な理由から安堵感を示した。
| 要素 | BofA | JPモルガン | BNPパリバ |
|---|---|---|---|
| スタンス | 買い、目標株価2,845ドル、「過剰反応」 | 慎重だが短期的脅威は限定的 | 「売られ過ぎ」、城壁は堅固 |
| 中国の生産(2026/27年) | 約5台/約20台 | 同水準、ASMLと比較すれば無視できる規模 | 約5台/約20台、ASMLの約130台と比べ微々たるもの |
| 収益への影響 | 「穏やかな脅威」、短期的影響なし | 国内代替による影響は最小限。輸出規制の方が大きいリスク | 現状の生産規模では実質的影響なし |
| 技術ギャップ | 精度、スループット、信頼性に大きな差 | 「ASMLに匹敵するには長い道のり」 | 精度、スループット、サプライチェーンに大きな差 |
| 真の差別化要因 | EUV独占が真の競争力の源泉。中国はEUVにアクセス不可 | 長期的な自給自足ストーリーだが、短期的リスクではない | 独自技術とサプライチェーンの複製は困難 |
結論:3行すべてが、中国のDUVブレークスルーは現実のものではあるものの、市場が織り込むほど深刻な脅威ではないという点で一致している。報告された生産量はASMLの生産規模と比較すれば誤差の範囲であり、技術格差は依然として大きく、そして何よりも中国が合法的にアクセスできないASMLのEUV独占体制が、DUV競合だけでは侵食できない構造的優位性を提供しているとの見解が示されている。