Appleの現CEOティム・クック氏が率いてきたApple TV+は、NetflixやDisney+、Max(旧HBO Max)などとは明確に一線を画している。最大の違いは、大規模なサードパーティー製テレビ番組ライブラリを買収しなかったことだ。
2026年にフランスで開催されたカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルで、Appleのサービス責任者エディ・キュー氏は「Appleは当初から、自社のオリジナル作品と映画だけでストリーミングサービスを構築する道を選んだ」と説明。厳選されたプレミアムなラインアップこそが正しい戦略だと語っている。
この方針により、Apple TV+は「業界で最も選択的なストリーマー」というポジションを確立。CMなしの高品質な視聴体験では平均以上のパフォーマンスを示す一方で、日常的・習慣的な視聴には弱いという特徴がある。クック氏の哲学は一貫して「量より質」。限られたカタログながら、高い話題性とリスクを取ったオリジナル作品を一定のペースで投入し続けている。
Apple TV+は近年、数々の歴史的受賞を達成している。
ターナス氏のリーダーシップのもと、Apple TV+は今後も「量より質」の路線を維持しつつ、自社作品のヒットと賞レースでの存在感をさらに高めていくものと見られる。同氏はプレミア会見で「自分たちにしかできないユニークなことをやっていく」とも語っており、クック体制からターナス体制への移行にあたっても、Apple TV+の戦略に大きな転換はないと予想される。