RWA.xyzのデータによると、XRPL上の代表型RWA総額は2026年7月26日時点で約40.6億ドルに達した。2024年末にはほぼゼロだった水準からの急成長である。2026年に入ると加速が顕著で、1月1日の9.91億ドルからわずか50日後には23.25億ドルに拡大。2ヶ月間で2025年1年分を上回る資産を追加した。
そのほとんどすべてを、ひとつの資産が占めている。
JMWHは、ブエノスアイレス拠点のJustokenが発行し、アルゼンチン国営石油会社YPFの電力部門であるYPF Luzを含むラテンアメリカのエネルギー事業者が裏付けとするトークン化エネルギー資産である。各JMWHトークンは1メガワット時(MWh)の契約電力を表す。RWA.xyzは2026年7月26日時点でJMWHを22.29億ドルと評価。これはXRPLの代表型RWA総額の約55%、そして6ヶ月間の流入額の圧倒的大部分を占める。
このトークンは2026年1月に約8.61億ドルでスタートした後、新たなエネルギー供給契約が次々とトークン化されることで急速に成長した。2026年3月にはYPF LuzとJustokenがXRPL上のEnertokenプラットフォームを共同発表。当初から8億ドル超のエネルギー資産がトークン化された。仕組みはシンプルで、発行者はエネルギー契約に対してJMWHをミントし、裏付けとなる電力が消費されるとトークンをバーンする。これにより、生産から消費に至るまでの直接的なオンチーン監査証跡が生まれる。
RWAの見出しとなる数字は時に誤解を招く。RWA.xyzは2つのカテゴリーを用いて実態を整理している。
| カテゴリー | 定義 | XRPL(2026年7月) |
|---|---|---|
| 代表型資産(Represented) | オフチェーンの保有または契約をオンチェーンで記録するが、発行プラットフォーム外のウォレットに移動不可。プラットフォームにロックされた登録台帳上の価値で、発行者が自己申告しトークン数はオンチェーンで検証される。 | 約40.6億ドル |
| 分散型資産(Distributed) | オンチェーンで発行・保有され、ウォレット間で転送可能。流動性があり、分散型取引所で取引できるフリーフロート供給。 | 約3.23億ドル |
JMWHはほぼ完全に代表型のバケットに分類される。エネルギー契約を追跡するものであり、DEXで自由に取引されるわけではない。実際、JMWHの保有者はわずか19、30日間のアクティブアドレスは1、月間の送金や送金量はゼロである。それでもなおXRPLの全RVA価値の過半数を占める。ある観察者は「ブロックチェーンは決済記録における監査証跡であり、トレーディングの場ではない」と指摘する。
この区別はデータ解釈にとって極めて重要だ。代表型価値はオフチェーン請求権の登録簿であり、分散型価値は移転可能な流動性である。XRPL上の13:1という比率は、この台帳が主に大口機関契約の記帳レイヤーとして活用されており、流動的なセカンダリートレーディングの場としてではないことを示している。
RWAのストーリーが物理的資産をオンチェーンで表現することにある一方で、XRPLを自律型AIエージェントのための決済レールとするパラレルな展開も進んでいる。2026年7月24日、Ripple支援のインフラ開発企業t54.aiは、XRPL x402 FacilitatorがMastercardの「検証可能な意図(VI)」標準をサポートすることを発表した。
その仕組みは以下の通り。
Paymentトランザクションブロブを使用してこれを実装。XRP、RLUSD、または任意のXRPLトークンを支払い手段として可能にする。このシステムはXRPL AI Hubのローンチと同時に稼働し、2026年7月8日までにXRPLは100万件を超える自律型エージェント決済を記録。これは主要ブロックチェーンで初めて公に文書化された7桁のエージェント決済量である。各支払いは、特定のソースタグ(804681468)とt54-xrpl-x402メモによってオンチェーンで識別され、個々のマイクロペイメントが独立して検証可能となっている。
要するに、この統合によりAIエージェントは、暗号学的に証明可能で、事前承認済み、リスクスクリーニング済みのマイクロペイメントを、人間の介入をまったく介さずに実行できるようになった。XRPLのネイティブ決済機能とMastercardの意図検証フレームワークを組み合わせたものだ。