イスラエル軍によるガザ警察への攻撃は、停戦合意が宣言されてから中断することなく続いている。集計によると、2026年1月から7月中旬までの間に、12件の別々の攻撃で少なくとも35人の警察官が殺害された
。また、ル・モンド紙は停戦から最初の6カ月間だけで33人の警察官が死亡したと報じている
。
ガザ政府メディア事務所は、停戦合意から最初の6カ月間(2025年10月~2026年4月)に、警察を標的にした数十件の攻撃を含む2,400件のイスラエルによる停戦違反があったと発表。このうち1,109件は空爆や砲撃だった
。
国連人権機関はガザ警察への「繰り返しの攻撃」と「日常的な標的化」を非難し、警察は「平和と復興努力にとって極めて重要」だと警告。人権機関は、警察官が交通整理中や路上・市場のパトロール中に殺害されていると指摘し、この「組織的な標的化」が「市民的・公共的秩序の崩壊」を引き起こしていると述べている
。また、国連はこの攻撃パターンが戦争犯罪の法的基準を満たす可能性があると評価している
。
アナリストやハマス当局者は、これらの空爆は個別の治安作戦ではなく、ガザにおける民政の「首をはねる」ための組織的な試みであると主張する。アルジャジーラは、「政治的・戦略的アナリストは、これらの日常的な越境行為は孤立した治安作戦ではなく、警察官、医療従事者、政府高官、知識人を殺害する計算されたパターンの一部であるように思われる」と警告している、と報じている
。
イスラエルの立場:イスラエルは、標的にしているのは民間の警察ではなく、過激派組織ハマスの軍事インフラの一部である、ハマスに連携する治安部隊であると主張している。イスラエル軍は、ハマスが人質をさらに解放せず、軍事能力を再構築しているとの主張に基づき、対応していると説明
。イスラエルは今回の攻撃を停戦違反に対する「必要な対応」と特徴づけている
。
ハマスの立場:ハマスは、イスラエルが停戦合意に違反し、市民や公務員に対する軍事攻撃をエスカレートさせていると非難。ハマスの報道官ハゼム・カセム氏は、ハマスは停戦を順守しているとし、調停国に対しイスラエルに合意内容の順守を求めるよう要請した
。ハマスは、イスラエルが軍事能力を再構築しているという非難を、空爆継続の口実にしていると一蹴している
。
国際社会の評価:英国外務省の速報は、停戦にもかかわらず「ガザでのイスラエル軍の作戦と空爆は継続している」と指摘。国連安全保障理事会は停戦を「完璧とはほど遠い」と表現し、継続するイスラエルの攻撃に懸念を示している
。双方は停戦発効から「数日以内」に非遵守を非難し合っている
。
国際的な調停努力はあるものの、和平への道筋は見えない。
「平和評議会」(主導:米国):トランプ前政権が後押しした平和評議会は、当初計画していたガザ全域の大規模復興計画を放棄。南部ガザでの限定的なパイロットプロジェクト(避難民約200万人の一部のための仮設キャンプ)に縮小した。この計画も2026年末までの実現は見込まれていない。7月初旬にキプロスで開催された平和評議会の会合は「リセット」と銘打たれたが、大きな進展はなかった
。評議会の特使は2026年4月、ハマスとの交渉は「容易ではない」と認め、計画には「迅速な進展」が必要だと述べている
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カイロ停戦協議(エジプト、カタール、トルコ):調停国は、ハマスの段階的な武装解除と、それと引き換えのイスラエル軍のガザからの段階的撤退を提案。ハマスは提案された16項目のうち15項目を受け入れたが、武装解除条項を除外しており、これが膠着状態の核心となっている
。2026年6月の協議はこの問題で行き詰まった
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今後の見通し:調停国は、2026年秋のイスラエル選挙前に突破口が開けるとは予想していない。パレスチナを担当する国連ガザ上級代表は2026年5月の安全保障理事会で、「目に見える回復は見通せない」と述べている
。この状況は広く「戦争でも平和でもない」と表現され、終わりの見えない脆弱で暴力的な現状を指す
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