7月18日の最初の攻撃では、コトフスクの倉庫で夜勤中だった作業員7人が死亡、エレクトロスタリでも少なくとも1人が死亡し、数十人が負傷しました。ドイツ公共放送(DW)は、これらの攻撃による累計死者数を9人、負傷者数を60人以上と報道しています
。さらに7月22日の攻撃では、ワイルドベリーズの共同創業者によれば少なくとも8人が負傷しました
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ロシアのアナリストらによる予備的試算では、火災による損失は最大1000億ルーブル(約1.3億ドル)に上るとみられます。ブルームバーグは、経済的ショックはなお評価中であり、破壊された商品や寸断されたサプライチェーンの全容が明らかになるにつれ、最終的な数字はさらに膨らむ可能性があると報じています
。一部の情報筋は商品損失だけで最大30億ドルに達する可能性を指摘していますが、正確なデータは得られていません
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ウクライナ軍は、ワイルドベリーズの施設はロシア軍のドローン生産に使われる部品やその他の軍需物資の物流拠点として利用されており、合法的な軍事目標であると主張しました。ウクライナ当局は、これらの倉庫はロシアの戦争努力を直接支えるインフラの一部であり、武力紛争法の下で「デュアルユース(民生・軍需両用)」目標に該当すると説明しています
。無人機システム軍は、目的はロシアの軍事物流チェーンを寸断することだとしています
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攻撃の約11日前にあたる2026年7月7日、ワイルドベリーズはセラー(出品者)との契約約款を改定。ドローン攻撃や砲撃などの軍事行動を「不可抗力」と位置づけ、倉庫内の商品が損害を受けても同社は補償義務を負わないと明記しました。これにより、在庫を預けていた第三者セラーが壊滅的な損失を負うことになりました
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ワイルドベリーズ攻撃を受け、競合のオゾンとヤンデックス・マーケットも同様に、軍事行動や緊急事態、ドローン攻撃による損失について責任を負わない旨を契約に盛り込みました。これにより、ロシアのEC業界全体で売り手にリスクが転嫁される流れが決定的となりました。
ワイルドベリーズは、セラーに対して保管料の割引や他倉庫への無料移送、ワイルドベリーズ銀行を通じた優遇融資などの措置を打ち出しましたが、破壊された商品への直接補償は行わないと明言しました。火災で在庫を失ったセラーは、プラットフォームに対して償還請求の道を事実上絶たれたことになります。
ワイルドベリーズへの攻撃は、ウクライナの長距離攻撃戦略における明確な拡大を示しています。これまでウクライナはロシアの製油所やエネルギーインフラ、軍事物流を攻撃してきましたが、一般消費者の生活に直結する大手EC企業を標的にすることで、戦争の経済的・心理的代償を一般ロシア人に直接突きつけるという意図があります。
ニューヨーク・タイムズはワイルドベリーズを「ロシアの小売業の基盤であり、消費者にとっての正常な生活の象徴」と表現し、今回の攻撃は「紛争を一般ロシア人の玄関先に持ち込む」新たな段階を示すと報じています。ブルームバーグは、この攻撃でロシアの小売業界が動揺し、企業が物流の再考を迫られ、インフレ懸念が高まっていると伝えています
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こうした戦略の拡大は、ウクライナが2026年7月初旬に自国軍内に「長距離影響力」司令部を設置したことによって可能になりました。これは、長距離ドローンを活用してロシアの民生経済と戦争支援インフラに圧力をかける戦略を正式化したものです。