市場の反応は厳しく、Tesla株は14~15%下落して約319~320ドルに。これは2025年8月以来の安値です。Alphabet株も6~8%下落しました。これら「マグニフィセント・セブン」銘柄の急落は米株先物を押し下げ、全体的なリスク回避ムードを強めました。この流れは、リスク資産としてのビットコインにも重くのしかかりました。
原油価格は7月23日に1バレル=100ドルを突破。ブレント原油は100.68ドルで引け、前日比7%の上昇となりました。背景には、米国とイランのペルシャ湾での軍事衝突激化があり、紅海封鎖によるエネルギー供給途絶への懸念が高まりました。ゴールドマン・サックスは第4四半期にブレント原油が110ドルを超える可能性を予測しています。
原油高はインフレ再燃への懸念を呼び起こし、暗号資産を含むリスク資産にさらなる下押し圧力となりました。
米国スポットビットコインETFは2週連続の純流入を記録。7月17日までの週で7570万ドル、その前週は1億9740万ドルの資金が流入しました。これは、6月の10営業日で27億3000万ドルもの資金流出が発生した「流出ラッシュ」を断ち切る流れです。
7月21日までの5営業日では、ETFへの流入額は合計約7億2730万ドルに達し、ビットコインは6月17日以来となる6万6400ドルまで上昇しました。これらのETF流入がビットコイン価格の下値を支え、7月の13%超の回復を牽引した主因です。
2026年7月下旬時点で、規制面での具体的な新たな動きは確認できませんでした。ただし、より広い文脈としては、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派シグナル(利上げ懸念でビットコインは7月1日に21カ月ぶりの安値5万7742ドルを記録)や、年初にはホワイトハウスの関税政策の不確実性が暗号資産の急落を招いた事例があります。
ビットコインは7月23日、「暴落」していたのではなく、7月の急騰後の6万4000~6万6800ドルのレンジで小康状態にあったのです。市場を動かす力は以下のように二面性を持っています。
結果として、市場は7月初めの5万7700ドル近辺で底を打ったものの、マクロの逆風(AIへの設備投資不安、地政学リスク、原油高によるインフレ懸念)がリスク選好を抑えており、6万6000~6万6800ドルを明確に突破するには至っていない状況です。