しかしトランプ氏自身は「現地にはいかなる活動も確認できない」とも認めており、米情報機関の分析では現在も同施設は建設中で、本格稼働していないとされています。
一方、イスラエルの情報部は、イランが2025年秋(昨秋)に数千台のウラン濃縮遠心分離機をピッカックス山の深部トンネルに搬入したと評価しています。これは同年6月の米・イスラエルによる12日間の戦闘で、イランの主要3核施設が大打撃を受けた後の措置だとされています。
ただし、専門家は「遠心分離機の移動イコール濃縮施設の開設」とは限らず、単に保護貯蔵の可能性もあると指摘。より懸念すべきは、核兵器組立作業の拠点となるシナリオもあります。IAEA(国際原子力機関)はこれまで一度も立ち入り検査を許可されておらず、真の活動は不明のままです。
トランプ氏の脅しに対し、イラン軍の最高統合司令部であるハータム・アル=アンビヤー中央司令部が強く反発しました。
7月21日、同司令部は声明で「もし米国がイランの核施設やその他重要施設を攻撃すれば、テヘランはこれを戦争拡大とみなす」と宣言。具体的には「米国および同盟国の全権益を標的にする」と警告しました。
広報官のエブラーヒーム・ゾルファガリ大佐は「イランが自制して今まで無傷のまま残してきた地域の全インフラは、イラン軍の強力な打撃で粉砕されるだろう」と述べています。同司令部の司令官アリ・アブドラヒ少将も「新たな侵略には断固かつ壊滅的な報復を」と警告しています。
米国防長官ピート・ヘグゼスは7月21日の上院歳出委員会で、イラン戦の累計戦費が約375億ドルに達したと証言しました。これは同年4月末時点の推定250億ドルから約120億ドル増えた数字です。
この証言は、米国防総省が要請した1兆5000億ドル(約210兆円)の国防予算案の審議の一部で、うち約700億ドルはイラン戦に充てられる見通しです。戦費の推移は、開戦1週間目の110億ドル、4月末の250億ドル、5月中旬の290億ドル、そして今回の375億ドルと右肩上がりです。
米中央軍(CENTCOM)は、イラン標的に対する11夜連続の空爆を実施しています。7月22日の報道によれば、この弾幕攻撃はトランプ大統領の「作戦を強化する」との警告を受けて行われました。複数のメディアがこの持続的な夜間空爆を確認しています。
本件に関連し、質問ではイエメンのフーシ派勢力がサウジアラビアに対する海洋封鎖を宣言し、ブレント原油価格を1バレル91ドルに押し上げたとの記述がありました。しかし、今回の検索結果ではこの海洋封鎖宣言および91ドルという具体的な原油価格に関する直接の裏付けは得られていません。中東全域の緊張増大という文脈では整合的ですが、読者の皆さんはこの点につき追加の情報源にご注意ください。
ピッカックス山(現地名:クーフェ・コラン・ガズ・ラー)は、イラン中部のザグロス山脈に位置する地下施設です。国内最大級のウラン濃縮サイトであるナタンツの南方約1.6kmにあり、その深さは米軍の最も強力な通常型バンカーバスター(地中貫通爆弾)でも到達困難と評価されています。
建設は2020年秋に開始され、現在も進行中で、衛星画像分析の専門機関「科学国際安全保障研究所(ISIS)」は「まだ稼働可能な状態ではない」としています。イラン政府は「遠心分離機組立施設の代替」と説明しているものの、IAEA査察は不在のままです。