ファーンボロー・エアショーでは、ボーイングは欧州市場への展開を前面に打ち出し、「2年以内に量産体制を開始可能」と表明した。
ドイツは当初、ボーイングとラインメタルの連合に直接契約を付与する方針だったが、2026年7月22日、ファーンボロー・エアショーの場で正式に競争入札に切り替えた。背景には、約1,000億ユーロ規模の仏独スペイン次世代戦闘機計画「FCAS/SCAF」が産業界の主導権争いで事実上頓挫し、ドイツが早急な無人戦闘能力の獲得を迫られている事情がある。
現在、総額約10億ユーロの契約を争うのは以下の3陣営:
2026年6月17日、米空軍はCCAインクリメント1の量産契約を**ジェネラル・アトミクス(YFQ-42A)とアンデューリル・インダストリーズ(YFQ-44Aフューリー)**に発注した。選定は当初計画より4カ月前倒しで完了。
この落選により、ボーイングはドイツ市場への注力を強めている。
エアバスは長期的な欧州独自設計としてU760「レイヴンストーム」のコンセプトを公表しているが、ドイツ向けの即時対応としてはクラトスXQ-58Aヴァルキリーと自社開発の戦闘管理システム**MARS(Mission & Autonomy Reconfiguration System)**の組み合わせを提案。
2026年7月22日(ファーンボロー・エアショー3日目)、BAEシステムズは新型CCA「ブロンタナックス」を公開した。
欧州における一連の動きの最大の要因は、仏独のFCASプログラムが産業間の主導権争い(特にダッソーとエアバスの対立)により事実上崩壊したことにある。これによりドイツは次世代戦闘機の短期的なロードマップを失い、代替として既製品のCCA調達で急速に戦闘能力を回復する道を選んだ。
ドイツ空軍は、ユーロファイターや将来調達予定のF-35と連携する無人戦闘機として、最大400機のCCAを必要としていると報じられている。かつては考えられなかったことに、欧州市場に米国企業(ボーイング、クラトス)が本格参入する構図となっている。