オリアリー氏は、調査の初期段階では、テッサロニキ離陸時の右エンジンへの異物吸入(FOD) が原因である可能性が高いと述べる一方、これは確定的な所見ではないと強調しました 。同氏はアナリストに対し、「初期の兆候は、テッサロニキ離陸時のエンジンへの異物吸入を示唆しているが、それが確定的な原因だとは断言できない」と語っています 。
さらにオリアリー氏は、製造から18年経過したボーイング737-800型機(2008年製造。ライアンエアー子会社のマルタ・エアが運航)は適切に整備されており、エンジンは過去2年以内にオーバーホールと完全な整備が行われていたことを強調しました 。同氏は、今回のインシデントは機体の経年劣化や整備状況に起因するものではないとの見方を示しています 。
現在、調査当局はCFMインターナショナル CFM56-7Bエンジンのファンブレードが破断し、それが非格納型のエンジン故障を引き起こし、破片が客室窓に衝突した可能性を検証しています 。このインシデントは離陸から約6~10分後、航空機が高度約15,000~16,000フィートを上昇中に、ギリシャと北マケドニアの国境付近(または上空)で発生しました 。
窓側の席に座っていた61歳のセルビア人男性リュビシャ・カロビッチさん は、破片でアクリル窓が粉砕され、頭部を機外に吸い出され、音速の風(スリップストリーム)にさらされました 。妻のスヴェトラーナ・グルコビッチさんを含む他の乗客が必死に彼の脚を掴み、機内に引き戻しました 。グルコビッチさんは後にセルビアメディアに対し、夫を必死に支えながら「死ぬときは一緒よ」と語ったと報じられています 。
カロビッチさんは首と右腕に重傷を負いました 。緊急着陸後、テッサロニキのアヘパ大学病院(AHEPA)に搬送・入院しています 。
本インシデントの調査は、複数の機関が関与する国際的な体制で進められています。
オリアリー氏は、調査報告書の草稿が約28日以内(7月20日の発言から約1ヶ月後、2026年8月中旬頃)に提出される見通しであると述べました 。これに続き、より詳細な調査報告書が後日公表される予定です 。
複数の情報源が、今回のインシデントと2018年4月のサウスウエスト航空1380便のエンジン故障との直接的な類似性を指摘しています。2018年の事故では、ボーイング737-700型機のCFM56-7Bエンジンのファンブレードが破損・分離し、破片が機体に衝突、乗客1名が死亡しました 。
両事例の共通点:
オリアリー氏自身はこの比較に言及していませんが、アナリストやNTSBが主導権を握ったことにより、この類似性が改めて注目されています。2018年のサウスウエスト航空の悲劇は、CFM56-7Bファンブレード故障の重要な前例として位置づけられています 。調査当局は、2018年以降に導入されたブレード検査プロトコルや耐用限界が今回も問題となったのかどうかを確認しているものと見られます 。NTSBの今回の調査は、2018年のインシデントに対するFAA(米連邦航空局)の対応の全面的な再評価を促しているとも報じられています 。