ヘッジファンドは6月も好調を維持し、加重平均で2.4%のリターンを記録、3ヶ月連続の月間プラスとなりました。戦略別では、グローバルマクロが+3.0%でトップ、エクイティ戦略が+2.9%で続きました
。一方、コモディティに特化したファンドは-2.3%と振るわず、トレンド追随型(CTA)ファンドは金や銀の上昇が原油やコーヒー、豪ドルの下落で相殺され、小幅なマイナスとなりました
。
Citcoが管理するファンドには、6月単月で136億ドルの純流入があり、これにより2026年上半期の総額は704億ドルとなりました。この資金の大半はマルチストラテジーファンドが吸収し、6月に91億ドル、上半期累計で434億ドルの純流入となりました
。
業界全体で見ると、2026年第1四半期(1~3月)には445億ドルの純資産流入があり、過去2四半期の累計では約900億ドルと、2007年以来最大の流入額となりました。これにより、業界全体の運用資産は2026年第1四半期に過去最高の5.22兆ドルに達し、14四半期連続の増加となりました
。この勢いは2025年からの継続で、2025年通年では約1,160億ドルの純流入を記録しており、これも2007年以来の高水準でした
。
上半期を通じて最も好調だったのはテクノロジー専門ファンドで、半導体やAI関連株の継続的な上昇の恩恵を受けました。戦略カテゴリー別ではグローバルマクロが最も力強く、市場全体との相関が最も低いながらも際立ったリターンを達成しました
。
エクイティ・ロングショートやイベントドリブン戦略も好調でした。キャッスルナイトのイベントドリブンファンドは上半期で**42.3%**のリターンを挙げて個人ファンドのトップとなり、メルカート・オポチュニティーズは29.1%を記録しました。アジアに焦点を当てたエクイティ運用者の好調ぶりが目立ち、TALチャイナ・フォーカスは+95.1%の急騰を見せました
。特筆すべきは、比較的小規模な専門ファンドが、多くの大手マルチストラテジーファンドをアウトパフォームした点です
。
大規模マルチストラテジー運用者では、スティーブ・コーエンのポイント72が6月に3.4%、上半期累計で**14.5%**のリターンを達成しました。ミレニアムは6月に4.1%を稼ぎ、上半期リターンは10.5%となりました。ショーンフェルドは6月に2.5%、上半期で8.4%のリターンでした
。
ヘッジファンドの回復は、最終的にアクティブ運用者に有利に働いた異例の不安定なマクロ環境の中で起こりました。
要約すると、AI主導の株式上昇相場、イランショック後の地政学リスクの緩和、好調な企業業績、そして記録的なIPO・M&A活動が組み合わさり、ヘッジファンドの好リターンと投資家からの持続的な資金流入を支える好環境を創り出しました。