だが、その反動は凄まじかった。
2026年6月17日、60日間の暫定合意が署名され、米国はイラン港湾の封鎖を解除し、イランはホルムズ海峡の安全な通行を保証した。しかし停戦は履行されず、双方が違反を非難。6月28日にはイランがクウェートとバーレーンの米軍拠点を攻撃、米国が報復
。7月8日、トランプ氏は停戦「終了」を宣言し
、7月13日には新たな爆撃と20%課金を命じた
。
6月下旬から7月中旬にかけて、米軍とイラン軍は数十回にわたる攻撃を応酬。キプロス船籍のコンテナ船へのイラン攻撃をきっかけにエスカレーションが加速した
。ホルムズ海峡の船舶通行量は激減し、7月初旬には紛争前より「かなり少ない」水準に
。米エネルギー情報局(EIA)によれば、2026年第1~2四半期の石油流量は直近四半期だけで約30%減少した
。ブルームバーグは「歴史上最大の石油供給ショック」と報じている
。
6月下旬の一時停戦でWTIは70ドルを割り込んだが、停戦崩壊と課金発表で再急騰し、4月以来の最大の上昇を記録した
。アナリストは「市場は楽観的すぎる」と警告し、供給リスクがさらに価格を押し上げる可能性を指摘していた
。
トランプ氏のホルムズ課金方針はわずか3ヶ月で4度変わった。「米国が徴収すべき」(4月)→「通行料は不要」→「米国だけが例外で課金できる」→20%課金→そして撤回。今回は法律面、業界圧力、市場反応が瞬時に絡み合い、大統領ですら政策を引っ込めざるを得なかった。
7月14日時点で20%課金は撤廃され、代わりに「湾岸諸国との貿易・投資協定」という約束が残った。だが、四半期で石油流量が30%も落ち込んだ水路を安定させられるのか、その協定が実現するのか——答えはまだ見えていない。