作戦「モロチカ」は2026年7月6日に開始され、7月14日まで継続されました 。USFのロベルト・ブロヴディ司令官(コールサイン「マジャール」)によると、ウクライナの無人機チームはこの9日間で116隻のロシア船舶を攻撃しました 。それまでの累計報告では、8日間で105隻、最初の120時間で48隻が攻撃されていました 。
この作戦は、老朽化して無保険の石油タンカー、乾貨物船、フェリー、タグボートなどからなるロシアの「影の艦隊」を標的としていました。この艦隊は、西側の制裁を回避し、占領下のクリミアに燃料を届けるために使用されています 。最終夜(7月13日〜14日)だけでも、タンカー5隻、乾貨物船5隻、タグボート1隻が攻撃されました 。
作戦のピークは7月9日で、一夜で14隻が攻撃されました 。その他の大規模な夜間攻撃としては、7月13日に15隻、7月14日に11隻が攻撃されています 。
衛星画像はその深刻さを如実に示しています。7月1日にはケルチ橋の北側に約100隻が停泊していましたが、7月8日までに約20隻のみが残り、そのうち1隻は炎上しているのが確認されました 。
この攻撃により、ロシアは1週間足らずで90隻が標的となった後、アゾフ海での船舶運航を停止せざるを得なくなりました 。これは戦略的に重要な意味を持ちます。なぜなら、アゾフ海はロシアの穀物輸出の約4分の1を扱っているからです 。
穀物以外にも、この作戦はロシアの石油を輸出市場に運び、占領下のクリミアに燃料を届ける「シャトルタンカー艦隊」を麻痺させました 。大型輸出タンカー1隻を満たすには12〜15隻の小型影の艦隊タンカーが必要ですが、ウクライナはその小型フィーダー船を組織的に破壊したのです 。
ロシアはウクライナをアゾフ海での「テロリズム」と非難し、商業船舶への攻撃を戦争における新たな非合法戦線と位置づけました 。ロシアの州知事らは具体的な攻撃を確認しています。ロストフ州のユーリー・スリュサリ知事は、7月12日にウクライナの無人機がアゾフ・黒海運河に入港中のタンカーを攻撃したと報告。火災は鎮圧され、空船だったため油漏れの危険はなかったとしています 。サラトフ州の知事は、7月8日に1人が死亡し、空の石油タンカー2隻が損傷したと報告しました 。
作戦「モロチカ」は、クリミアの港湾、燃料貯蔵所、電力網、防空システムへの攻撃と並行して行われる、占領下クリミアを孤立させるための複合作戦の海上部分です 。
この作戦は、クリミア半島ですでに深刻な燃料危機が発生している状況に追い打ちをかけます。クリミアでは、ウクライナによるロシアの製油所と物流への攻撃で深刻な不足が生じ、2026年6月4日に燃料配給が強化されていました 。そして6月21日、ロシアによるクリミアの行政長官セルゲイ・アクショーノフは、現地時間午前9時をもって一般市民へのガソリン販売を全面停止しました 。燃料は現在、行政サービスを維持する政府機関にのみ割り当てられています 。
7月初旬までには、ロシア83地域のほぼすべてでガソリン不足または供給障害が発生し、多くのガソリンスタンドが配給制を実施していました 。
クリミアへの最後の viable な燃料補給路である影の艦隊のタンカーを焼き払うことにより、作戦「モロチカ」は半島への燃料封鎖をさらに強化することを目的としています。これにより、ロシアがクリミアで軍事力を維持することがますます困難になり、同時に民間経済も圧迫されることになります。