ラインメタルは2025年上半期の営業利益が4億7500万ユーロにとどまり、アナリスト予想を下回りました。これにより株価は1日で最大7.2%急落しました。同社のノミネーション(受注高)は2025年上半期に前年比11%減の140億ユーロとなった一方、受注残高は過去最高の630億ユーロに達していました
。CEOのアルミン・パパーガー氏は、NATO加盟国が「防衛支出を迅速に拡大する」との確信を表明しましたが、市場は期待と実際の業績とのギャップを厳しく罰しました
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JPモルガンは2026年5月、ラインメタルの投資判断を4年近く続けてきた「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げ、目標株価を約30%削減しました。2026年6月下旬までに、ラインメタルの株価は年初来で41.3%下落し、940.60ユーロで取引されていました。これは52週安値(902.50ユーロ)をわずか4.2%上回る水準であり、2025年9月のピーク(1,995ユーロ)から約53%も下落したことになります
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2026年7月1日、独仏の戦車メーカーKNDSは、近年で欧州最大級となる大型IPOの計画を「欧州防衛セクターのボラティリティ」と市場環境の悪化を理由に無期限延期しました。同社は2025年末時点で331億ユーロの受注残を抱えていましたが、株主は「より良好な市場環境の回復を待って」プロセスを再開すると表明しました
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この延期は、「欧州の急速な再軍備の動きに防衛産業が追いつく能力に対する不安の高まり」を浮き彫りにし、アナリストは主要な同業他社であるラインメタルなども深刻な株価下落圧力にさらされていると指摘しました。ドイツ政府は「決定を尊重する」と述べ、KNDSがいずれ上場を目指すとの期待を示しましたが、このタイミングは投資家心理が著しく悪化していることを示すものでした
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ラインメタル(630億ユーロ)やKNDS(331億ユーロ)の記録的な受注残にもかかわらず、実際の収益や利益への転換は予想よりもはるかに遅れています。政治的な調達の遅延や生産上のボトルネックが主な原因です。ラインメタルの場合、新政権発足後のドイツ連邦予算通過の遅れと6月末のNATO首脳会議のタイミングが重なり、新規契約は下半期に先送りされました
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NATOの国防費増額公約は、目に見える収益の勢いにはまだ結びついていません。アナリストや投資家は、政府の公約が現在のバリュエーションを正当化できるタイムラインで損益計算書に現れるかについて、懐疑的になっています。
セクター全体のリレーティング(再評価)のストーリーは色あせました。長年にわたる強気の見方の後、主要銀行は慎重な姿勢に転じ、企業自体も将来の受注見通しを宣伝する一方で、失望させる業績を報告しました。シティは、NATOが目標とするGDP比5%の国防費が一部企業にとっては「これがピークかもしれない」と警告し、「これらの目標には上方修正の余地はほとんどないが、下方リスクは存在する」と指摘しました
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計画されていた120億ユーロ超の大型IPOが、セクターのボラティリティを直接の理由に棚上げされたことは、資本力があり受注残が豊富な企業でさえ、その「実行力」のストーリーが信頼できるものになるまでは、株式市場の支持を得られないことを示しています。
2026年7月のNATO首脳会議後の売りは、国防費増額そのものの拒絶ではありませんでした。それは「タイムラインの拒絶」でした。投資家は記録的な受注残を見せられ、野心的な政治目標を聞かされてきましたが、具体的な財務結果は伴っていません。欧州の防衛関連企業が、政治的な公約を予測可能な収益成長に転換できることを証明しない限り、このセクターのバリュエーション・プレミアム(割高評価)は引き続き圧力にさらされると考えられます。