Sora終了の一方で、OpenAIが注力しているのが、ChatGPT、Codex、ChatGPT Atlasの3つを統合した単一のデスクトップアプリケーション、いわゆる「スーパーアプリ」です。この統合は2026年3月19日、Wall Street Journalの報道を受け、OpenAIのAGIデプロイメントCEOである**フィジー・シモ(Fidji Simo)**氏が社内メモで正式に確認しました
。シモ氏はメモの中で、「当社はあまりに多くのアプリやスタックにリソースを分散させてしまっていた」と述べ、統合の必要性を強調しています
。
一部で「ChatGPT自体が終了する」という噂が流れましたが、これは誤りです。実際には、CodexとAtlasがChatGPTに吸収される形となります。ChatGPTは中心的な存在として残り、その機能が拡張されるのです。
ChatGPT Atlasは2025年10月21日、まずmacOS向けにローンチされました。Windows、iOS、Android版も「近日公開」とアナウンスされています
。ChromeやEdgeと同じくChromium(オープンソースのブラウザエンジン)をベースに構築されており、最大の特徴は**「Ask ChatGPT」サイドバー**です。このサイドバーは常に表示され、現在見ているWebページの要約、質疑応答、フォーム入力、タスク実行などを、ページから離れることなく行えます
。OpenAIはこれを、Googleの検索・ブラウジング支配に真っ向から挑む製品と位置づけていました
。
この大規模統合の背景には、複数の要因があります。
OpenAIは、以前は自社が獲得していた企業案件の約4分の1を、競合のAnthropicに奪われたことを認めています。スーパーアプリは、ユーザーをOpenAIのエコシステム内に留め、AnthropicやGoogleに対抗するための「囲い込み」戦略なのです
。
このスーパーアプリへの移行は、OpenAIのIPO計画と密接に結びついています。
つまり、スーパーアプリ統合はIPOを強く意識して開始・加速されたものの、肝心の上場自体は2027年にずれ込むかもしれません。
結論:OpenAIは、コスト削減と競争力強化のためにSoraを切り捨て、ChatGPTを中心とした「スーパーアプリ」へと舵を切っています。この動きはIPOを強く意識したものですが、上場時期自体は不透明です。ユーザーにとっては、AIチャット、コーディング、Webブラウジングが一つのアプリで完結する、新しい体験が目前に迫っています。