さらに同社は、NANDフラッシュメモリーの調達に関しても、同じく米国防総省のブラックリストに掲載されている長江存儲科技(Yangtze Memory Technologies Co., YMTC)と個別協議を行っています。MR
CXMTは、2026年6月に米国防総省の「セクション1260H」リスト(中国軍事企業リスト)に追加されました(同時に追加された企業にはアリババ、百度、BYD、YMTCなどがあります)。BM この指定は米政府調達を制限するものの、完全な取引禁止措置ではありません。
Appleはホワイトハウス、商務省、その他トランプ政権当局に対し、CXMTからの調達が将来、商務省の「エンティティ・リスト」(完全な輸出禁止を課すより厳格な規制)にエスカレーションされないよう、正式な保証(いわゆる「グリーンライト」または免除措置)を求めてロビー活動を行っています。MBE Appleが懸念するのは、仮に米中緊張がさらに高まった場合に、現在の調達計画が無効化されるリスクです。RR
データセンター向けAI需要の高まりにより、メモリー契約価格は55~60%も高騰し、Appleのハードウェア利益率に直接的な圧力となっています。R
この影響を受け、Appleは2026年6月25日、MacおよびiPadの価格を15~25%値上げしました。R
アナリストのミンチー・クオ氏は、今回のCXMT調達への動きは単なるコスト削減ではなく、「悪化するAI主導の供給逼迫を乗り切るため」であり、メモリーの需給ギャップは2027年まで拡大し続けると指摘しています。M
CXMTは現在、世界第4位のDRAMメーカーです(上位はSamsung、SK hynix、Micronで、3社で市場の90%以上を占めます)。P
Omdiaのデータによると、CXMTの世界DRAM市場シェアは2025年第2四半期の約4%から、2025年第4四半期には7.67%に上昇。複数の情報源によれば、2026年第1四半期には約8%に達したとされています。PM
一部のアナリストは、CXMTのシェアは2027年までに14%に達する可能性があると予測しています。G
同社は上海市場でのIPO(新規株式公開)で42億米ドルの資金調達を目指しており、生産能力拡大に充てる計画です。P
業績も急回復しており、2025年初頭には純損失を計上していたものの、2026年第1四半期には売上高508億元(約50.8億米ドル)、純利益330億元(約45億米ドル)と、前年同期比で売上高は約7倍に急成長しました。IT
特筆すべきは、CXMT関連報道の前日(6月25日)には、Apple株が6.1%も急落していたことです。これは同日、SamsungやSK hynixがAIメモリー需要の高まりで株価を急伸させたのとは対照的で、Appleがまさにそのメモリー価格高騰の影響を受けていたことを示しています。R
もし承認されれば、AppleによるCXMTの採用は、西側のコンシューマーエレクトロニクス大手による中国DRAMメーカーの最大の「承認」となり、CXMTに巨額の需要をもたらし、技術開発を加速させる可能性があります。RR
この動きは、事実上、中国市場向けApple製品のための「中国特化型メモリーサプライチェーン」を創出することを意味します(従来のSamsung/SK hynix/Micronの供給ラインは世界市場向けに維持)。BR
この動きは、競合他社(HP、Dell、Lenovoなど、すでにCXMTモジュールを評価している企業)にも、中国現地調達をさらに促進させる可能性があります。T
最大のリスクは、もしワシントンがCXMTを商務省のエンティティ・リストにエスカレーションした場合、Appleはすべての取り決めを白紙撤回せざるを得なくなることです。E
今回の一連の動きは、米中の貿易休戦の限界を試すものとも言えます。すなわち、国家安全保障上の理由による中国半導体メーカーへの規制と、世界的な半導体不足の中での商業的需要が、両立しうるのかという問題を突きつけています。R
注記: 米国防総省の1260Hリストは、対象企業が「中国軍事企業」であると指定するもので、政府調達を制限しますが、それ自体は民間企業による購入を禁止するものではありません。より厳格な規制は商務省のエンティティ・リストであり、AppleはCXMTがこのレベルにエスカレーションされないよう保証を求めているのです。BE