従来のドル建てキャリートレードは、事実上逆転した。トレーダーは現在、EUR、CHF、JPYをショート(売り)し、高利回りの新興国通貨をロング(買い)することで、金利差からの収益を確保しつつ、ドル建ての調達コストを回避している。
最も好調な投資先通貨は以下の通り。
数字もこれを裏付けている。EMキャリートレードを追跡する指数は2026年3月の安値から3%以上上昇し、JPモルガンのボラティリティ指数は、新興国通貨の安定性が約200取引日にわたってG7諸国を上回っていることを示している。この連続記録は、キャリートレードの収益を今後も支える可能性がある。
中国人民元(CNY/CNH)は、新興国キャリートレード全体を攪乱しかねない構造的な不確実要因(ワイルドカード)だ。その規模の大きさと政策主導の動きを無視することはできない。
結論:新興国キャリートレード戦略を考える上で、人民銀の行動を無視することはできない。輸出防衛のための突然の減価、あるいは国際化圧力による急速な増価は、新興国通貨の状況を一変させる可能性がある。