重要なのは、報告される営業利益そのものよりも、メモリ事業の「中核的な」収益力はさらに強力であるという点です。ある分析では、一時的な賞与引当金(約15~17兆ウォン)を加味した場合、中核営業利益は約104~106兆ウォンに達する計算になると指摘されています。
比較のために振り返ると、2026年第1四半期におけるサムスン電子の約380億ドルの営業利益は、サウジアラムコを除いた上場企業の中で、Apple(約508.5億ドル)、NVIDIAに次ぐ世界第3位でした。
第2四半期に関しては、同期間の競合他社のデータがまだ完全には出揃っていないものの、入手可能な情報から、サムスン電子の約600~620億ドルという営業利益は、AppleやNVIDIAを上回り、サウジアラムコに次ぐ世界第2位に浮上する可能性があります。
| 企業 | 第2四半期の概算営業利益 | 備考 |
|---|---|---|
| サムスン電子(予測) | 約600~620億ドル(約86~87兆ウォン) | メモリ事業がけん引し過去最高 |
| NVIDIA | 約580億ドル以上(GAAPベース純利益) | 直近期の売上高は816億ドル |
| Apple | 一般的な予測は約300~350億ドル | 現サイクルでは営業利益でサムスンを下回る可能性 |
| サウジアラムコ | 第2四半期の正確なデータなし | 過去の四半期利益は約500億ドル以上 |
重要な注意点: 各社の会計年度や報告指標(営業利益 vs 純利益)が異なるため、上記の比較はその点を考慮する必要があります。正確な順位は、全社の決算発表を待つ必要があります。
サムスン電子の半導体部門(DS:Device Solutions)が圧倒的な収益源です。第1四半期において、DS部門は全営業利益の約93.8%にあたる約53.7兆ウォンを稼ぎ出し、その営業利益率は65.7%と、NVIDIAを一時上回りました。
第2四半期もDRAMとNANDの価格は上昇を続けています。未来アセット証券のアナリストは、NANDの平均販売価格(ASP)が前期比60%増になると予測しており、AI向けHBM(高帯域幅メモリ)の需要とメモリ供給の構造的な逼迫が背景にあります。サムスン電子自身や業界アナリストは、この現象を「未曾有のスーパーサイクル」と表現しています
。
あるアナリストは状況を次のように要約しています。「正しい読み方は『利益が100兆ウォンの予想から89兆ウォンに落ちた』ではない。『メモリの中核事業は100兆ウォンを超える収益力に達したが、サムスンは超過利潤配分コストを第2四半期に認識している』というのが実態に近い」。
サムスン電子のモバイル事業(MX:Mobile eXperience)は、依然として利益を上げているものの(第1四半期は約3.4兆ウォン)、半導体部門の驚異的な利益と比較すると、マーケティングコストの増加などが全体の収益性に対する小幅な重しとなる見込みです。経営陣は、部品コストの上昇や市場シェア維持のための販促費増加により、MX部門の売上高と収益性が季節的に低下するとの見通しを示しています
。
全ての要因を結びつけるのが、AI主導の半導体スーパーサイクルです。大手ハイテク企業によるAIインフラへの巨額投資が、メモリの構造的な供給不足を引き起こしました。この「ビッグテックプレミアム」により、DRAMとNANDの価格は過去のトレンドを大きく上回り、汎用DRAMの契約価格は前期比約55%、NANDは約72%上昇したと推定されています。
まとめると、サムスン電子は2026年第2四半期に約**86~87兆ウォン(約600~620億ドル)**の営業利益を発表する見込みです。これは同社の四半期利益として過去最高であり、サウジアラムコに次ぎ、NVIDIAを上回る世界第2位の収益力を示す可能性があります。この巨額の利益は、AI需要に支えられたメモリ半導体価格の高騰によってもたらされたものであり、大規模な従業員賞与引当金という一時的なコスト要因によって部分的に相殺されています。