59分 — デロイ・デュアート (1-1): カーボベルデが同点に追いつく。デュアートがライアン・メンデスからのパスを受けると、リサンドロ・マルティネスの股を抜く低いシュートがエミリアーノ・マルティネスの脇を抜けてゴールに吸い込まれた。会場のアルゼンチンファンは騒然となり、試合は延長戦へ突入する。
103分 — シードニー・ロペス・カブラル (2-2): カーボベルデがまたもや同点に追いつく。多くのメディアが今大会最高のゴールの一つと称した一撃だ。ディフェンダーのカブラルがエリア外から放ったカーブのかかったミサイルのようなシュートがゴール左上に突き刺さり、再びスコアを振り出しに戻した。
111分 — ディネイ・ボルジェス オウンゴール (3-2): 決勝点はメッシのコーナーキックから生まれた。クリスティアン・ロメロがヘディングで合わせようとしたところ、カーボベルデのディネイ・ボルジェスが競り合い、それが不運にも自身のゴールに転がり込んでしまった。これでアルゼンチンがラウンドオブ16進出を決めた。
メッシの29分のゴールはW杯通算20得点目であり、男子W杯歴代最多得点記録を更新するものだった。また、このゴールによりメッシは2022年大会から数えてW杯8試合連続得点となり、この間に12ゴールを挙げている
。
このゴールでメッシは今大会の得点を7点とし、得点王レースで単独トップに立った。しかし、翌7月4日のパラグアイ戦でキリアン・ムバッペもゴールを挙げ、並ばれている。この2人のスーパースターによる得点王争いは、今大会を象徴するストーリーの一つとなった
。
メッシはこれまでW杯で得点王(ゴールデンブーツ)を獲得したことがない。2022年カタール大会では、ムバッペに1ゴール差の7得点で次位に終わっている。2026年大会でもラウンドオブ32とラウンドオブ16を経て7得点としており、王座獲得への挑戦は続いている。
人口約53万人、W杯に出場した国としては史上3番目に小さな国であるカーボベルデは、2026年大会が初出場だった。ブルーシャークス(愛称)はすでにグループステージを突破し、ノックアウトステージに進出した史上最小の国となっていた。
ヴォジーニャ、カーボベルデの40歳のゴールキーパーは、この試合で8セーブを記録するなど際立ったパフォーマンスを見せ、国民的英雄として称賛された。メッシのシュートだけでも至近距離からのものを何度も防ぎ、チームを生かし続け、W杯史上最大の番狂わせをあと一歩のところまで導いた。
メッシのゴールとヴォジーニャの奮闘の陰で、他の選手たちも輝きを放った。アルゼンチンではリサンドロ・マルティネスが延長戦で決勝点につながる重要なゴールを挙げ、クリスティアン・ロメロがメッシのセットプレーから決勝オウンゴールを誘発するヘディングを見せた。カーボベルデではデロイ・デュアートとシードニー・ロペス・カブラルが記憶に残る同点ゴールを決め、特にカブラルのほとんど不可能な角度からのカーブシュートは、今大会最高のゴール候補と広く称された。