| サプライヤー資格評価エージェント(Supplier Qualification Agent) | サプライヤーのリスク評価と資格審査を自動化・高速化 |
| 生産準備エージェント(Production Readiness Agent) | 製造準備のワークフローを監視・管理 |
| かんばん管理エージェント(Kanban Administration Agent) | かんばん補充シグナルとサイクル管理を自動化 |
これらのエージェントは、Fusion Cloud SCMに直接組み込まれており、AIによる洞察、推論、文脈に応じたレコメンデーション、ガイド付きワークフローを組み合わせ、従業員が受動的な監視から能動的な成果管理へと移行できるよう支援する。
なお、これらの機能は、Oracleが別途提供する小売向け「Oracle Retail AI Foundation Inventory Optimization Cloud Service」とは異なる。後者は、アイテム/ロケーションレベルでの最適な補充ポリシーと発注点を決定する、別の最適化エンジンを搭載している。
今回の発表から、Oracleの企業向けAI戦略の特徴が浮かび上がる:
Oracleの「Fusion Agentic Applications」は、スタンドアロンのAIツールではなく、既存のFusion Cloud SCMスイートに直接組み込まれている。これは、2026年4月に財務(Finance)向けに発表されたFusion Agentic Applicationsと同じアプローチである。
単一機能のチャットボットではなく、「専門化されたAIエージェント群が連携して協調する」仕組みを採用。在庫、サプライヤー管理、製造、物流など複数ドメインにわたって、エンドツーエンドのアウトカムを管理する。
2026年だけでも、Oracleはリリース26A(1月)、26B(5月)、そして今後リリース予定の26C(7月)と、AIエージェントを矢継ぎ早に投入している。対象範囲は物流、倉庫管理、在庫、財務、サプライチェーン計画に及ぶ。サプライチェーン分野だけでも、2026年中に12以上のAIエージェントがリリースされている。
AIエージェントを有償アドオンではなく、Fusion Cloud SCMの標準機能として組み込むことで、Oracleは顧客のクラウドエコシステムへの依存度を高める戦略をとっている。これは、データベースやERP市場でOracleが確立してきた差別化戦略と同様のものであり、競合他社に対する強力な顧客囲い込み効果が期待される。