6月18日のEU首脳会議では、27か国の首脳が夕食会で2時間にわたり「世界のマクロ経済不均衡」について議論した。これは公式声明では婉曲表現だが、中国を暗に指していると広く解釈されている。首脳らは直ちに具体的な新措置を発動することは見送ったものの、欧州委員会に対して「自国の利益を守り、デリスクするために必要なすべての手段を確保する」ため、「貿易防衛および産業政策の分野におけるツールボックスを開発し、最終的に補完する」よう正式に指示した
。フランス、ドイツ、オランダなどは、より迅速かつ広範な手段を求めて最も強く働きかけた国の一部である
。
欧州委員会は現在、特定の供給源、特に中国への過度な依存を減らすため、多角化を義務付ける専用の制度の策定を積極的に進めている。この法律は、センシティブな分野の企業に対し、主要な供給元を少なくとも3つに分散することを義務付ける可能性がある。シェフチョビッチ委員は「多角化には、今や専用の制度が必要だ」と公言している
。また欧州委員会は、この多角化措置に加えて、アップデートされた経済安全保障ツールを含む、より広範な2026年第3四半期の貿易防衛パッケージを準備している
。既存の貿易防衛の手段としては、第三国による強制行為に対抗するための対抗措置、補助金を受けた外国企業によるEU内投資を制限する権限、閉鎖的な市場に対する政府調達の障壁などが既に整っている
。
6月22日、ECB(欧州中央銀行)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は、世界の指導者たちに中国・元の過小評価に対処するよう求めた。同総裁は、元の過小評価が世界経済を脅かすマクロ経済不均衡の主要な要因の一つだと述べた。彼女は特に、G7の通貨評価に関する議論に中国を含めるべきだと主張した
。ラガルド総裁は、IMF(国際通貨基金)の調査を引用し、IMFが長期間にわたって人民元の為替レートが過小評価されていると評価してきたと述べている
。この過小評価の程度について、**15~16%**という具体的な数字は複数の情報源で言及されているが、一部の原文ではIMFの評価を「持続的な過小評価」と表現するにとどめ、常に具体的なパーセンテージを明記しているわけではない
。元の対ドルレートは6月22日時点で1ドル=6.7777元であり、過去12か月で約5.5%上昇(元高)している
。
複数のEU加盟国の首脳は、この日額約10億ユーロの貿易赤字を「まったく持続不可能」と表現している。これはシェフチョビッチ委員自身が6月4日のパリ会合で中国側に直接使用した表現でもある。EU外交官の間では、この赤字がEUと中国の経済関係における「深刻かつ決定的な要因」となったとの認識が広がり、新たな貿易防衛措置への支持を強めている
。しかし、6月18日の首脳会議では全面対決には踏み切らず、外交的なチャネルを維持しながら、欧州委員会に新たな手段の開発を委ねるという選択をした
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