Godotは長年にわたり内部レンダリングをHDRで行ってきたが、出力の段階でトーンマッピングにより8ビットのSDRに変換されていた。Godot 4.7は、Windows、macOS、Linux(Wayland)、iOS、visionOSで真のHDR出力を実現した 。Androidは4.6ですでにHDR出力をサポートしており、Webは未対応 。
オプションのデバンディング(段調補正)設定により、グラデーション部分のバンディングアーティファクトが低減され、よりクリーンなHDR映像が得られる 。ブルーム(発光効果)やエミッシブサーフェス、太陽のディスクハイライトなど、内部HDRパイプラインで処理されていた表現が、ようやくディスプレイのフルダイナミックレンジで表示されるようになった点は、ゲーム開発者にとって大きな意味を持つ 。
従来のアセットライブラリは、デザインを一新し新しいAPIを採用したアセットストアに置き換えられた 。ブラウジング体験はより洗練され、プレビュー画像の拡大表示、アセットの説明や変更履歴へのアクセスが容易になり、ワンクリックでバージョンを切り替えられるようになった 。最大の新機能として、ユーザーレビューと評価システムが初めて導入され、アセットの品質をダウンロード前に評価できるようになった 。また、バックグラウンド処理のためのスレッド化が行われ、エディタの操作を妨げずにアセットストアが動作するようになった 。
専用の矩形リアルタイムエリアライトノードにより、テレビ画面、ビルボード、照明付き看板、曇りガラス窓など、矩形の表面から柔らかい影と写実的な反射を生成できるようになった 。
これまでは、柔らかな窓や天井のパネル照明を再現するために、複数のポイントライトを配置し、その減衰を丹念に調整するといった処理が必要だった。今後は単一のノードで実現できる 。公式ドキュメントでは、AreaLight3Dノードのパフォーマンスへの影響についても明確に説明されている 。
テキストシェーダーエディタでは、入力中のシェーダー出力がライブプレビューされるようになり、シェーダーを別途コンパイルして確認する必要がなくなった 。コードを入力するたびにリアルタイムで変化を確認できるため、反復作業の速度が大幅に向上する 。
新しいシーンペイントツールを使うと、2Dレベルにシーンインスタンス(プロップ、植生、オブジェクトなど)を直接ペイントできる。グリッドスナップやインスペクター設定の事前構成も可能 。繰り返し要素が多い環境を構築するレベルデザイナーにとって特に有用だ。
エクスポートテンプレートのダイアログが再設計され、一括ダウンロードではなく個別のプラットフォームテンプレートをダウンロードできるようになり、ダウンロード時間が大幅に短縮された 。長年の課題がようやく解決された。
Godot 4.7はAndroid XRへのデイワンサポートを提供する。公式のGoogleドキュメントには、GodotプロジェクトをXRエクスポート向けに設定する手順(Minimum SDK 34、OpenXR Vendors Plugin バージョン5.1以降)が記載されている 。ワンクリックデプロイ機能により、Android XRデバイス上で直接テストできる 。
Valveの新しいSteam Frameプラットフォームへのデイワンサポートも4.7に含まれており、開発者はエンジンから直接この新しいゲーミングフォームファクターをターゲットにできる 。Steamworksの公式ドキュメントでは、AndroidおよびLinux Arm64ビルドのセットアップ手順が公開されている 。
AndroidおよびXRデバイス上でGodotプロジェクトを完全にビルド・エクスポートするためのコンパニオンアプリ「GABE」が安定版に到達し、Google Play StoreとMeta Horizon Storeで入手可能になった 。GABEは、すべてのGradleビルド依存関係のダウンロードと管理をバックグラウンドで処理し、Androidデバイス上で直接AABファイルやAPKを生成できる 。
検索結果に正確な公式数字はないものの、複数のメディアが、Steamで公開されるGodot製ゲームの数が引き続き大幅に増加しており、エンジンの採用が拡大していると報じている 。