今回の成功は、英国が主導する国際共同プロジェクト「原子干渉計観測所・ネットワーク(AION)」の一環として達成されました。インペリアル・カレッジ・ロンドンが主導し、英国内の7つの研究機関が参画するAIONは、段階的に装置を大型化していく壮大な計画です 。
AIONの野心的なビジョンは、国際的な強力なパートナーシップによって支えられています。
米国フェルミ国立加速器研究所との連携 (MAGIS-100)
2024年1月、フェルミラボはインペリアル・カレッジを含む英国の研究機関と国際協定を締結しました。これは、フェルミラボで建設が進む100メートル級原子干渉計「MAGIS-100」への参加を正式に表明したものです 。
欧州原子核研究機構(CERN)での将来構想
CERNでも、革新的加速器連携検討グループ「Physics Beyond Colliders (PBC)」の支援のもと、約100メートルの垂直型原子干渉計をCERNの施設に設置する構想の実現可能性調査が進められています 。
このように、AIONを起点とした研究開発は、単一の実験装置の枠を超え、地球上に張り巡らされた量子センサーネットワークという壮大な構想へと発展しつつあります。これは、見えない宇宙を探る人類の感覚そのものを拡張しようとする、知的冒険の最前線と言えるでしょう。