5人の裁判官による最終弁論では、4対1の評決で「民主的法治国家の暴力的廃絶未遂」を含む5つの罪状すべてで有罪となり、懲役27年3か月の実刑判決が言い渡された 。その後、度重なる控訴が棄却され、2025年11月にはデ・モラエス判事の命令により、首都ブラジリアの連邦警察施設での収監が開始された
。
父の裁判が最終局面を迎える数か月前、当時連邦下院議員だったエドゥアルド・ボルソナーロ氏は議会を休職し、米国へ移住した。彼が公言した目的は、当時のトランプ次期大統領とその政権中枢に、父を救うための介入を説得することだった 。
しかしブラジル検察当局の主張によれば、エドゥアルド氏のロビー活動は政治的な説得の域を超え、犯罪的な「強要」にエスカレートした。
2025年11月にSTFが正式受理した起訴状は、エドゥアルド氏がアレシャンドレ・デ・モラエス判事らクーデター裁判を担当する判事たちに対し、米国による制裁関税や資産凍結などの圧力をかけさせようと画策し、脅迫によって司法妨害を働いたと告発した 。パウロ・ゴネ検事総長は声明で、エドゥアルド氏が「一貫して国家よりも個人的・家族的利益を優先し」、私的な利益のためにブラジルを外国の制裁の危険に晒したと強く非難した
。
2026年6月16日に行われた欠席裁判で、STF第一法廷は全会一致でエドゥアルド被告を「訴訟手続きにおける強要罪」で有罪とした。裁判所は、同罪の法定刑(懲役1年から4年)の範囲内で、懲役4年2か月の実刑判決を下した 。
実刑に加え、裁判所はエドゥアルド被告の政治生命を事実上断つ裁定も下した。収監期間に加え、さらに8年間の公職就任禁止処分が科せられ、当面の間、いかなる選挙にも立候補できなくなった 。裁判を主導したアレシャンドレ・デ・モラエス判事は審理の中で、「連邦議員という公職にある者が、外国政府に自国の司法へ圧力をかけるよう働きかけることは、到底許容できない」と述べたと伝えられている
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現在もエドゥアルド被告は米国に滞在しており、ブラジル司法の下では逃亡者と見なされている。実刑判決を執行するには、ブラジル政府が米国政府に対し正式な身柄引き渡しを請求する必要があるが、これは両国間の政治・外交関係に大きく左右される、極めて複雑なプロセスとなる見通しだ 。
エドゥアルド・ボルソナーロ被告への有罪判決は、2022年クーデター未遂事件を巡るブラジルの「過去の清算」に新たな章を開くものだ。直接の首謀者である元大統領だけでなく、国外からその司法手続きを妨害しようとした者も追及するという、最高裁の明確な意思表示と言える。
ボルソナーロ支持者にとって、この判決は「司法による政治的迫害」という物語を強化する材料となるだろう。一方でブラジル司法にとっては、これは国家主権と法の支配を守るための、不可欠な防衛措置として映っている。