この追い風を受けて、さらに強烈なロケット燃料となったのが**スペースX(SpaceX)**の株式です。同社は前週末にウォール街史上最大規模のIPO(新規株式公開)を実施し、公開価格135ドルに対して19.2%高の約161ドルで初日を終えていました。
迎えた6月15日、上場から2日目の取引で、スペースX株はさらに20%も急騰(約192.5ドルで終了)。この日の値上がりだけで、企業の時価総額は約4120億ドル~5280億ドル(日本円で約59兆~76兆円)も膨れ上がりました。これはトヨタ自動車の時価総額(約40兆円)を1日で超える増加幅です
。この結果、スペースXは一気にアップルやマイクロソフトに匹敵する、時価総額上位の「超巨大企業」の一つに躍り出ました
。
この日の「1日当たり資産増加額」で世界のトップに立ったのは、もちろんスペースXのCEOであり約42%の株式を保有するイーロン・マスク氏です。彼の純資産は1日で10%以上も跳ね上がり、約1.27兆ドル(約182兆円)にまで到達しました。スペースXの株価上昇が、彼の資産を押し上げる最大の原動力でした。
もはや、超富裕層の資産増加ペースは、世界全体の経済成長や一般家庭の所得増加とは完全に次元が異なります。今回の急増劇は、彼らの富が、実体経済の堅実な成長よりも、「地政学的な緊張緩和」と「巨大な未公開企業のIPO」という、一過性のイベントで爆発的に増えるという、21世紀型の富の増殖パターンを鮮明に示しました。
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