契約の相手先は、米国の半導体大手であるAMDと、名前は公表されていない**「もう一社の大手テクノロジー企業」**の2社です 。AT&Sは、これらの企業に対し、AIや高性能コンピューティング(HPC)向けチップに不可欠な先端IC(集積回路)基板を長期にわたって供給します。
AT&Sは、総額15億ユーロから20億ユーロ(約2500億円~3300億円、1ユーロ=165円換算)という巨額の投資計画を発表しました 。この投資は、以下の2拠点での生産能力拡大に充てられます。
なお、これらの投資は長期の顧客契約によって完全に裏付けられており、AT&Sは財務規律を維持しながら戦略的投資を進める姿勢を示しています 。
2025/26期の通期決算発表と同時に、2026/27期の業績見通しが大幅に引き上げられました。
AT&Sはまた、長期的な資金調達戦略の一環として、最大5億ユーロのハイブリッド社債(株式の性質を併せ持つ社債)の発行を検討していることも明らかにしました 。
今回の大型投資の背景には、AIインフラや先端パッケージング技術に対する世界的な旺盛な需要があります 。AT&Sは、マレーシアのクリムと中国の重慶という2つの拠点で生産能力を拡大することで、以下の戦略的目標の達成を目指しています。
AT&Sは、2024/25会計年度に続き、2025/26会計年度の配当も見送ることを発表しました 。これは、売上高が増加したにもかかわらず、2025/26会計年度の最終損益が2560万ユーロの純損失(赤字)となり、2期連続で赤字決算となったためです 。
経営陣は、創出したキャッシュフローを配当ではなく、将来の成長のための設備投資に優先的に振り向ける方針を明確にしています。アンドレアス・メルティンCEOは、「持続的な収益性が回復した後にのみ、配当を再開する」 との考えを示しています 。