② 日銀の利上げ継続とテーパリング加速
6月16日の会合で、政策金利は0.75%から 1% へと引き上げられる見通しだ 。同時に、市場はすでに2026年後半の追加利上げを織り込みつつある。日銀内でも、実質金利の低位とインフレ上振れリスクを理由に、さらなる引き締めの可能性を示唆する声がある 。
これに加えて、国債買い入れの減額加速 が議論されている。具体的には、6月会合で 2026年7月から減額ペースを四半期あたり4000億円に加速する案 が俎上に載っている 。言い換えれば、これまで日本国債の最大の買い手だった日銀が、着実に市場から手を引いているのだ。日銀需要の減少分を民間部門が吸収しなければならず、長期ゾーンの価格には下押し圧力がかかる。
③ 日米金利差の縮小
日本の金利が上がり、米国の金利が安定化(あるいは低下)する局面では、日本国債を米国債と比較した際の相対的な魅力は薄れる。キャリートレードの妙味が減少すれば、海外投資家が日本国債を保有し続けるインセンティブは低下する 。実際、T.ロウ・プライス、シュローダー、ブランディワイン・グローバルといった運用会社が、長期国債のエクスポージャーを引き下げている 。4月には海外投資家による超長期ゾーンの売り越し額が買い越し額を上回り、2024年以来の転換点となった 。
一方で、伊予銀行ホールディングス の動きは注目に値する。同行は、近年の債券トレーディングで国内地銀トップクラスの実績を誇り、その判断は市場関係者の間で一定の重みを持つ存在だ 。
| プレーヤー | 行動 | 意味するところ |
|---|---|---|
| 海外大手運用会社 | 長期JGBの売却 | 利回りの一段の上昇、テーパリング供給、キャリー魅力低下への警戒 |
| 伊予銀行ホールディングス | 超長期JGBを小口購入 | 預金という安定調達基盤を持つ国内勢が、歴史的高利回りを魅力的なエントリーポイントと見なし始めた——ただし極めて慎重に |
| 日銀 | 1%への利上げ+テーパリング加速 | 正常化路線は堅持。しかしペースは依然緩やかで、議論の余地あり |