5月29日(金)、トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、交渉の余地がない条件を公にした。状況会議室での協議が行われている最中の投稿で、その核心的な条件は以下の通りである。
こうした最後通告に加え、米国とイランの仲介者間で交わされた了解覚書(MOU)の草案には、60日間の停戦延長、イランの石油販売を認める制裁免除、そしてイランの核開発計画を恒久的に制限するための後続協議の枠組みが含まれている 。
しかし、会合が終了しても何の決定も発表されなかった。ホワイトハウスの声明はトランプ氏の「レッドライン(越えてはならない一線)」を繰り返しただけで、今後の見通しは示されなかった。大統領はその後、バージニア州のゴルフ場へ向かい、翌日の午後になっても政権からの進展に関する発表はなかった 。イラン側もまた、合意はまだ最終確定していないとの見解を同時期に示していた
。
外交をめぐる不確実性は、現場での暴力によってさらに深刻化した。ヘグセス長官の演説に先立つ数時間、イランの「ファテフ110」弾道ミサイルがクウェートのアリ・アル・サレム空軍基地を標的としたのだ 。クウェートの防空システムが迎撃に成功したものの、破片が基地内に降り注いだ
。
この攻撃により、米軍人と民間軍事請負業者の計5名が軽傷を負った。また、約3000万ドル相当とされるMQ-9「リーパー」無人機1機が破壊され、もう1機が深刻な損傷を受けた 。米中央軍は今回の事件を「悪質な停戦違反」と非難し、同盟国を防衛することを誓った
。
今回の攻撃は、中東紛争が繰り返しクウェートに飛び火している最新の事例だ。クウェートには現在、約1万3500人の米軍が駐留している 。中東全域における米軍の航空輸送拠点であり、戦力投入の玄関口でもあるアリ・アル・サレム空軍基地は、2026年2月の開戦以来、度重なる攻撃の標的となってきた
。
しかし、トランプ氏が承認を与えておらず、イラン側も合意は未確定だと主張しているため、ヘグセス長官が言及した「軍事オプション」は依然として検討課題として残っている。国防長官がシンガポールから発したメッセージは明快だ。もし外交が失敗すれば、米国は単に戦闘再開の意思があるだけでなく、すでにその態勢を整えているということだ。
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