この枠組みは
エネルギーも今回の重要テーマだった。
米国はインドに対し、ロシア産原油への依存を減らし、米国の石油や天然ガスの輸入を増やすよう働きかけている。ルビオ長官は会談で、米国産エネルギーがインドの供給源を多様化し、地政学的リスクを減らす可能性を強調した。
一部の分析では、貿易枠組みとエネルギー政策が結び付いており、インドがロシア産原油への依存を減らす代わりに関税問題が緩和される可能性も指摘されている。また米国製エネルギーや産業製品の大規模購入の議論もあるが、具体的な規模や時期は公式に完全確認されたわけではない。
会談では経済と安全保障の両面での協力も議題となった。
協議された主な分野は以下の通り。
今回の訪問で特に敏感な問題となったのが米国の移民・ビザ政策だ。
インド政府は、米国の新しいビザや移民制度の変更によって、合法的な渡航者や専門職に影響が出ていると懸念を表明した。ジャイシャンカル外相は、不法移民対策は必要だと認めつつも、合法的な人材の移動を妨げるべきではないと強調した。
今回の訪問の背景には、より大きな地政学の問題もある。
ワシントンが中国やパキスタンと外交的に関与を続けていることに対し、インドでは不安の声もある。両国はインドにとって主要な戦略的競争相手だからだ。
インドにとって重要なのは単発の政策ではなく、米国が長期的にインドをインド太平洋地域で中国の影響力に対抗する中心的パートナーとして扱うかという点だ。
中東情勢も会談の重要テーマだった。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、エネルギー輸入に依存するインド経済にとって極めて重要な航路だ。
今回の訪問が示したのは、米印関係が弱まっているというより、新しい条件のもとで再調整されているという現実だ。
貿易交渉、エネルギー協力、技術連携は両国関係の経済的基盤を強めている。一方で、ビザ問題、関税、そして地域外交の違いは依然として信頼関係の試金石となっている。