NVIDIAによれば、この設計はAIモデルの推論やエージェント型AI、コンパイラやスクリプト処理など、GPUクラスターを動かす制御系ワークロードのスループットを高めることを重視している。
NVIDIAの資料や関連報告では、Veraは従来のサーバーCPUと比べていくつかの利点があるとされる。
AIデータセンターでは、CPUが直接大規模な計算を行うケースは減り、代わりに次のような役割が増えている。
NVIDIAは、Veraがこの**「GPUを動かすための制御レイヤー」**に特化したCPUだと説明している。
さらに同社は、Veraベースのシステムが一部のAIワークロードで従来CPUインフラの約2倍のエネルギー効率を実現する可能性があるとも述べている。
Veraは単体CPUとして売ることも可能だが、NVIDIAの主戦略は**「Vera Rubin NVL72」**と呼ばれるラック型AIシステムに組み込むことだ。
この構成では、1ラックに次の構成が入る。
これらはNVLink‑C2Cインターコネクトで接続され、CPUとGPUが高速にデータ共有できるよう設計されている。
従来のデータセンターでは、GPUはPCIeで一般的なx86サーバーに接続されるのが普通だった。NVIDIAのアプローチは、CPU・GPU・ネットワークを最初から一体設計したAIプラットフォームに変える点が特徴だ。
NVIDIAによると、Veraの導入に向けて複数のクラウド企業やサーバーメーカーが協力している。
導入を検討・協力している企業には次が含まれる。
また、Veraを搭載したサーバーを開発するOEMとして、以下の企業が挙げられている。
さらに製造パートナーにはASUS、Foxconn、Quanta Cloud Technologyなども参加している。
この顔ぶれを見ると、Veraは主に巨大クラウド企業やAIインフラ企業向けに設計されていることがわかる。
NVIDIA幹部やアナリストの発言では、Veraがかなり大きな市場を狙っていることが示唆されている。
ただし、これらは企業の見通しやアナリストのモデルに基づく予測であり、実際の販売結果を保証するものではない。
現在のサーバーCPU市場は、依然としてIntel XeonとAMD EPYCが主流だ。しかしAI時代では、CPUの役割が少し変わりつつある。
従来:
AIデータセンター:
この変化により、CPU単体性能よりもGPUとの接続性やメモリ帯域が重要になっている。Veraはまさにその役割に合わせて設計された。
もしVeraプラットフォームが大規模クラウドで広く採用されれば、データセンターは次のような方向へ進む可能性がある。
から
への移行だ。
VeraがIntelやAMDのシェアをどこまで奪うかはまだ不確実だが、少なくともAIインフラの設計思想が変わりつつあることは確かだ。CPU・GPU・ネットワークを一体化した“AIファクトリー”型データセンターが、今後の主流になる可能性がある。