SpaceXは問題を修正し、翌日の再挑戦で打ち上げに成功します。
打ち上げ後、ロケットは正常に上昇を続けました。
ただし上段のStarshipは上昇途中で 6基あるRaptorエンジンのうち1基を失う 事態が発生します。それでも飛行制御には大きな影響はなく、機体は予定の軌道へ向かいました。
その後、機体は 地球周回に近い軌道(サブオービタル) に到達し、飛行中の映像もリアルタイムで送信されました。
段分離後、1段目の Super Heavyブースター はメキシコ湾へ向かって帰還する計画でした。
しかし帰還のためのエンジン再点火がうまく行かず、着水のための減速燃焼を実行できませんでした。その結果、姿勢を崩して海面へ落下し、衝突後に爆発した可能性が高いと報じられています。
ただし、この飛行では ブースター回収自体は必須目標ではなかった ため、ミッション全体が失敗したわけではありません。
上段の Ship 39 は試験の主目的の多くを達成しました。
飛行中には
といった重要な技術実証が行われました。
打ち上げから 約1時間後、機体は大気圏に再突入。ヒートシールドは良好に機能し、着水前には2基のエンジンで減速燃焼を行い インド洋へ着水 しました。
着水後、機体は転倒して破損しましたが、これは 回収を想定していない試験飛行だったため想定内の結果 とされています。
今回の飛行は、SpaceXの将来計画にとっていくつかの重要な技術を示しました。
Starship V3は今回のテストで
といった能力を実証しました。
これらは、SpaceXが進める Starlink衛星の大量打ち上げ に不可欠な要素です。
さらに、この試験は SpaceXの株式上場(IPO)計画 が報じられる中で行われました。報道によると同社はナスダック市場で ティッカー「SPCX」 として上場する可能性があり、Starshipの進展は投資家の評価にも影響すると見られています。
またStarshipは、NASAの月探査計画 「アルテミス」 にも深く関わっています。
NASAはStarshipをベースにした Starship Human Landing System(HLS) を開発中で、将来のミッションで宇宙飛行士を月面へ運ぶ予定です。
現在NASAは アルテミスIVミッションを2028年初頭に予定 しており、月面着陸を含む有人探査が計画されています。
Starship V3の初飛行は「完全成功」とは言えないものの、重要な前進となりました。
という結果から、SpaceXは 再利用ロケットの完成に向けた課題 と 実用化へ向けた進歩 の両方を示した形です。
今後、Starshipは巨大衛星群の打ち上げ、月面ミッション、そして将来的には火星探査を担うロケットとして開発が続いていきます。