UAE当局によると、ドローンはアブダビ首長国アル・ダフラ地域にあるバラカ原発の**内側の防護区域の外に設置された電力設備(発電機または電力システム)**に衝突しました。
この衝突により火災が発生しましたが、次の点が確認されています。
世界原子力協会(World Nuclear Association)なども、事故は外周設備に限定され、原発の安全性や運転には影響がなかったと説明しています。
バラカ原発はアラブ世界で初めて稼働した原子力発電所で、アブダビ市から約280km西に位置するUAEの重要インフラです。
この攻撃は単独ではなく、UAEの防空部隊は48時間で計6機の敵対ドローンを探知・迎撃したと発表しました。
これらのドローンは、
などを標的にしていた可能性があるとされています。
UAE国防省は調査の結果、攻撃に使われたドローンがイラク領内から発射されたと結論づけました。
この判断は主に
などの技術的調査に基づくとされています。
ただし、攻撃を公式に認めた組織は現時点で存在しません。複数の報道では、関与が疑われているのは
だと指摘されています。
ただし、発射地点の詳細な証拠は公開されておらず、現在のところ帰属は主にUAE政府の調査結果に基づくものです。
原子力施設が攻撃対象となったことから、各国や国際機関は強い懸念を表明しました。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は攻撃に「深い懸念」を示しました。
また国連安全保障理事会も攻撃を非難し、平和目的の原子力施設を標的にする行為は国際規範上容認できないと警告しました。
サウジアラビア政府も攻撃を非難し、地域の安定を脅かす行為だと批判しました。
同時期に、サウジ防空部隊もイラク方面から侵入したドローンを迎撃したと報告されています。
IAEAなどの原子力関連機関も、原子力施設への攻撃が重大なリスクを伴うとして強い懸念を表明しました。
報告されている被害は比較的限定的でした。
つまり、核施設としての安全性は維持されたものの、もし原子炉設備に直接命中していれば、より深刻な事故につながった可能性も指摘されています。
UAEは今回の攻撃を受け、イラク政府に対し領土からの攻撃を阻止するよう強く要求しました。
UAE外務省は声明で、イラクに対し
自国領土から発生するあらゆる敵対行為を即時かつ無条件で防ぐよう求める
と呼びかけました。
問題の背景には、イラク国内で活動するイラン系武装組織の存在があります。これらの組織の一部は「人民動員隊(PMF)」などと関係しながらも、中央政府から一定の独立性を保って活動していると指摘されています。
そのため今回の事件は、イラク政府にとって
という課題を改めて突きつける形となりました。
イラク政府は声明で、自国領土が近隣国への攻撃に使われることを認めないとし、関係者への対応を進める姿勢を示しています。
今回の攻撃は大きな被害を出さなかったものの、次の点で重要視されています。
バラカ原発事件は、エネルギーインフラと原子力施設が新しいドローン戦争の標的になり得るという現実を示した出来事となりました。