オーストラリア連邦裁判所は以前、AppleがiOSで
を制限したことで市場支配力を乱用したと判断しました。現在は具体的な是正措置(remedies)を決める段階に入っています。
さらに、オーストラリアの競争規制当局ACCCもこの手続きに参加しており、この裁判が単なる企業間争いではなく市場競争の問題として扱われていることがわかります。
Epicは、
・競合アプリストアの許可
・特定の取引での手数料廃止
など広範な改革を求めています。一方Appleは、仮に変更が必要でも限定的かつ一時的な措置にすべきと主張しています。
この対立は2020年に始まりました。
Epicはフォートナイトに独自の直接決済を追加し、Appleのアプリ内課金システムを回避しました。Appleはこれを規約違反と判断し、フォートナイトをApp Storeから削除しました。
問題となったAppleのルールは主に次の3点です。
Epicはこれを反競争的(独占的)なルールだと主張しました。
一方Appleは、閉じたエコシステムこそが
を守る仕組みだと反論しています。
米国での裁判は「完全勝利」とは言えない複雑な結果になりました。
裁判所は反トラスト(独占禁止法)違反については概ねApple側を支持しましたが、重要な命令を出しました。
開発者がアプリ内で外部決済方法を案内することをAppleは禁止できないという命令です。
その後、控訴審である第9巡回区控訴裁判所もこの命令をおおむね維持しました。
ただし、ここで新たな争点が生まれます。
「外部決済を使った場合でもAppleは手数料を取れるのか?」
という問題です。
この問題は何度も米国最高裁まで持ち込まれました。
2024年1月、最高裁はAppleとEpic双方の上告を受理せず、下級裁判所の判断(外部決済リンクを許可する命令)を維持しました。
その後Appleは、App Store手数料の計算を巡る審理を止めるため**緊急停止(ステイ)**を最高裁に求めましたが、これは却下されています。
その結果、事件は再び連邦地裁に戻り、次の問題が審理されることになりました。
外部決済リンク経由の購入に対してAppleがどれだけの手数料を課せるのかです。
Appleのビジネスモデルの中心には、App Storeの手数料制度があります。
長年、Appleはアプリ内課金の売上に対して最大30%のコミッションを課してきました。
Epicは、裁判後もAppleが
を導入することで、外部決済を事実上使いにくくしていると主張しています。
Appleは逆に、開発者は
の恩恵を受けているため、一定の対価は正当だとしています。
裁判所は今、App Store外で成立した取引にまでAppleが料金を課せるのかという非常に複雑な問題に向き合っています。
この裁判の影響はフォートナイトだけにとどまりません。
もしEpicが勝利すれば、開発者は
を積極的に利用する可能性があります。
それはAppleのサービス収益を減らすだけでなく、アプリ配信のルールそのものを変える可能性があります。
Apple自身も裁判書面で、この判決が世界中の規制当局がApp Storeの手数料をどう扱うか判断する材料になると認めています。
さらにオーストラリアの裁判など、各国の規制機関も同様の問題を調査しており、モバイルエコシステムの開放を求める動きは今後も続く可能性があります。
フォートナイトのApp Store復帰は、EpicがiOSユーザーへのアクセスを取り戻したという意味で大きな出来事です。
しかし本当の戦いはまだ終わっていません。
今後の裁判の焦点は、AppleのApp Storeが
という点にあります。
この判断は、世界のモバイルアプリ市場で流れる数十億ドル規模の収益構造を左右する可能性があります。