アントニオ・グテーレス国連事務総長は声明で、次のように述べた。
「自分が誰であるかという理由だけで犯罪者にされるべきではない」
しかし同時に、世界各地でLGBTIQ+の人権を後退させようとする動きが広がっていると警告。具体的には、
などの問題が挙げられた。
さらに事務総長は、同意に基づく同性関係を犯罪とする国の数が、ここ数年で初めて増加したと指摘している。
国連人権高等弁務官のフォルカー・トゥルクも、世界の現状について厳しい見方を示した。
彼によると、
という。
また近年の具体例として、
といった動きが挙げられ、権利後退の流れが広がっていると警告した。
トゥルクはさらに、LGBTIQ+に関する情報発信そのものを罰する法律も登場していると指摘した。こうした法律は人権擁護活動や表現の自由を制限する恐れがあるという。ベラルーシやカザフスタンでは、同様の規制が採用された例がある。
また、オンライン空間では政治家や指導者による「激しいレトリック」がヘイトや嫌がらせを助長し、特にトランスジェンダーの人々が標的になっていると警告。各国政府だけでなく、テクノロジー企業にも対策を求めた。
国連開発計画(UNDP)のアレクサンダー・デ・クロー総裁も、LGBTIQ+の権利と民主主義の関係を強調した。
彼は、平等と包摂は民主主義の付属要素ではなく「その鼓動」だと述べ、LGBTIQ+の人々を排除したり犯罪化したりすることは、
と警告した。
この流れの中で、国連の場にトランスジェンダーやジェンダー多様な当事者の声を届ける取り組みとして**「UNトランス・アドボカシー・ウィーク」**も行われている。
このプログラムは2017年から続く国際的な人権アドボカシー活動で、世界各地の活動家がジュネーブの国連機関に参加し、政策決定者と直接対話する機会を提供している。
市民団体は、この取り組みについて「トランスの人々はしばしば議論の対象にはなるが、実際には声を聞かれる機会が少ない」と指摘し、当事者が直接国連に訴えることの重要性を強調している。
国連は今回の国際デーを通じ、LGBTIQ+の人々が恐怖や差別なく生き、社会に平等に参加できることこそが民主主義の核心だと訴えた。
世界各地で権利の前進と後退が同時に起きているなか、この問題は単なる少数派の権利にとどまらず、社会全体の民主主義の質を測る指標でもあると強調されている。