WHO(世界保健機関)などの当局は、船内の患者の医療搬送を調整しています。AP通信の報道によると、ハンタウイルス感染が確認された患者2人と、感染が疑われる患者1人が船から搬送されました。
その後、船はカーボベルデを離れ、スペイン領カナリア諸島へ向かったと報じられています。
乗船者の中に米国人旅行者が含まれているためです。CDC(米疾病対策センター)の2026年5月6日の発表によると、米政府はハンタウイルスが確認されたMVホンディウスに乗っていた米国人旅行者の状況を「緊密に監視」しており、米国人乗客の健康と安全を最優先にしているとしています。
CDCの発表では、米国務省が政府横断的な対応を主導し、乗客への直接連絡、外交調整、国内外の保健当局との連携を行っているとも説明されています。
米国内では、乗船後に帰国した一部の住民について州当局が健康監視を行っています。ジョージア州では、MVホンディウスから下船して帰国した住民2人を州保健当局が監視しており、報道時点では2人とも健康で、感染の兆候はないとされています。
ABCニュースも、アリゾナ州とジョージア州の当局が帰国した一部乗船者を監視していると報じ、米国内で監視対象となっている住民に症状は出ていないと伝えています。
米国では、ハンタウイルス感染症は「全国的な届出対象疾患」です。つまり、症例が確認されれば公衆衛生の監視システムを通じて報告され、CDCが発生状況の把握に使います。
ハンタウイルスは一般に、感染したげっ歯類との接触などを通じて広がるとされ、人から人への感染は通常はまれと説明されています。ただし今回の船内クラスターについては、人から人への広がりの可能性も含めて注意深く見られていると報じられています。
ABCニュースによると、当局は全体として公衆衛生上のリスクは低いとしつつ、船内の乗客の健康状態を監視しています。
数字だけを追うと混乱しやすい局面です。今後注目されるのは、追加の検査結果、搬送された患者の容体、残る乗客・乗員の健康観察の結果、そして米国各州で監視対象者に症状が出るかどうかです。
CDCは米国人乗客の安全を優先するとしており、州保健当局による監視と連邦レベルの連携が続く見通しです。