中国本土のAI株に偏ったベンチマーク、特にスター市場50指数は、世界的なテクノロジー株安が中国の半導体サプライチェーンとAI銘柄を直撃し、約26%下落した 。CSI300指数は1日で3.6%下落し、これはトランプ関税ショック以来の最大の下げ幅だった
。深圳成分指数は1日で5.4%、週間では8.9%も下落した
。
中国政府は「ナショナルチーム」と呼ばれる政府系ファンドを動員し、約600億元(約90億米ドル)規模の買い支えパッケージを含む措置を本土市場の安定化のために展開した 。チャイナAMC スター50 ETFには過去最高の138億元の資金が流入した
。しかし、この支援でも広範なAI売りの流れを逆転させるには不十分で、本土投資家は代わりに香港に避難先を求めた
。アナリストは、「ナショナルチームは強制売却を遅らせ、積極的な空売りを罰することはできても、企業収益を生み出したり、家計の信頼感を回復させたり、AI売りの全体的な流れを逆転させることはできない」と指摘した
。
ハンセン指数は金融、不動産、そしてインターネットプラットフォーム(アリババなど)の比重が高い。このためスター市場50指数よりもAIのピュアプレイ銘柄の影響を受けにくい、より守備的な構成となっている 。2026年上半期、香港上場企業の純利益は前年同期比18%増加し、特にインターネット、家電、新エネルギー分野の業績が好調だった
。その結果、ハンセン指数は7月に13%以上上昇した一方
、スター市場50指数は急落した
。
Z.ai、アリババグループ、NetEaseなどの銘柄が、7月中に最大の純流入を記録した 。7月下旬のある1日には、本土の機関投資家がストックコネクト制度を通じて香港上場株を123億香港ドル以上購入し、これは7月初旬以来の1日当たりの最大の北向き資金流入額となった
。この新たな資金の多くは、中国海外発展(4.3%高)や碧桂園(5.1%高)といった主力不動産株に流入した
。
2026年7月に起きた中国本土AI株から香港株への資金シフトは、セクター特有の混乱時の典型的な「割安株への逃避」を浮き彫りにした。また、政府介入の限界も示している。約600億元の政府支援パッケージですら中国テクノロジーセクターへの信頼を完全に回復できず、投資家は相対的な安全性と低いバリュエーションを求めて海外に目を向けざるを得なかったのだ 。