EUと中国はハイブリッド車をめぐる貿易摩擦で歩み寄ったものの、対立の火種が消えたわけではない。焦点は、欧州が自国産業を守るためにどこまで踏み込むのか、そして英国が中国製の電気自動車(EV)をめぐってEUと足並みをそろえるのかに移っている。
ハイブリッド車の輸入上限は次の一手として報じられているが、報道された措置のすべてが正式決定され、すでに効力を持っていると確認できるわけではない。
ハイブリッド車をめぐる合意は、貿易摩擦の「決着」ではない
10月8、9日に北京で行われた協議の後、欧州委員会のマロシュ・シェフチョビチ通商担当委員は、中国からEUへのハイブリッド車とプラグインハイブリッド車の輸出を抑える「共通認識」に達したと説明した。輸出を4年間で半分超減らせる可能性があるという。
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ブルームバーグは、年間輸入台数を35万台に制限し、12月1日に措置が始まる計画を報じた。
2 これにより合意の輪郭は具体的になったが、欧州委員会の発表が示したのはあくまで「共通認識」であり、法的に発効した輸入枠の確認ではない。また、中国が自主的な輸出制限を受け入れたかどうかについて報道には食い違いがあり、仕組みや実施方法は、確認できる情報だけでは明らかでない。
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政治的な合意、導入が検討される輸入制限、正式に発効した措置は、それぞれ別の段階だ。10月の発表は交渉が前進したことを示すが、報じられた細部すべてが法制化されたことを意味するわけではない。
英国はEUとの連携を検討、関税の結論はまだ
英国でも、中国製EVへの対応をめぐる議論がEU・中国協議と並行して進んでいる。アナス・サーワル貿易相は、中国の自動車産業の強さに対抗するため、英国とEUが協力すべきだと訴えている。
24 一方、北京は、英国が中国製EVへの関税でEUに追随しないよう警告。そうした関税は差別的だと主張し、世界貿易機関(WTO)のルールに従うよう求めた。この警告を伝えた記事は10月20日付で、確認できる情報からは10月19日に発せられたとは断定できず、中国がどのような対抗措置を取るかも具体的には示されていない。
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EUとの取引材料として、域内の「メイド・イン・ヨーロッパ」ルールも浮上している。POLITICOによると、ドイツは英国が中国製EVへの関税を引き上げる見返りに、同ルールによる保護を求めていた。これは報じられた交渉上の立場であり、英国が例外措置やEUの公共調達への参加を確保したという意味ではない。
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別の動きとして、フィナンシャル・タイムズの記事一覧は、ジョナサン・レイノルズ英ビジネス相が、関税案の作成を当局者に指示したと報じた。これは選択肢を準備していることを示すもので、関税導入の最終決定ではない。
50 この議論で言及される英国・EUの具体的な関税率は、参照できる情報では確認できないため、確定した数字として扱うことはできない。
EUは自動車以外の分野でも対応を検討
欧州側では、中国からの輸出をめぐる懸念に対し、自動車以外の分野でどう応じるかも議論されている。ロイターによると、EU閣僚らは化学品や機械などについて北京との対話を続けるよう求める一方、プラスチックの輸入枠を含む措置も検討している。
38 ユーロニュースは、欧州委員会が貿易防衛策を探り、今後の協議を通じて他分野からの輸入抑制を目指していると報じた。
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ただし、議論に登場するすべての産業を対象にした包括策が確定したわけではない。緊急時に貿易を一気に止める「キルスイッチ」や、特定分野への制限が採用されたことも、確認できる情報からは裏付けられない。政策の方向性は検討中で、対象や実施方法は固まっていない。
こうした議論の背景には、中国との貿易不均衡がある。ロイターは、EUの対中貿易赤字が1日当たり10億ユーロを超えたと報じた。
38 また、欧州では中国製の工業製品の輸出急増が、域内産業や雇用を損なうとの懸念が広がっている。
49 ハイブリッド車をめぐる合意はその懸念の目立つ一部分に対処するものだが、貿易や産業競争をめぐるより広い対立を解消するものではない。
今後の焦点
注目点は、報じられたハイブリッド車の輸入上限が想定どおり始まるのか、EUと中国の「共通認識」が最終的にどのような制度になるのか、そして英国がEV関税を検討段階から政策決定へ進めるのかだ。
現時点で示されているのは、貿易摩擦の一つの争点で緊張がいったん和らいだということにとどまる。包括的な決着には至っておらず、EUでは他分野をめぐる協議が続く。引用した報道の範囲では、英国の立場もまだ決まっていない。
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