9月初旬に8万2,000ドルを上回ったビットコイン(BTC)は、約7万6,000ドルへと押し戻された。もっとも、この動きだけで「新たな強気相場」あるいは「本格的な下落局面」のいずれかが確定したとは言いにくい。価格は明確なレンジ内にあり、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に重要な分岐点を迎えている。
結論:強気相場入りはまだ確認されていない
オンチェーン分析企業CryptoQuantの枠組みでは、BTCが新たな強気相場を確認するには、8万1,700ドル付近の365日移動平均線を明確かつ持続的に回復する必要がある。BTCは2週間で約24%上昇した後、7万6,000~8万2,000ドルの広いレンジで上昇が止まった。
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現在の注目水準は次の通りだ。
- 強気転換の確認:8万1,700ドルを上回って定着。次の評価上限として8万3,600ドルが挙げられている。
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- 目先の支持帯:FOMC前に市場参加者が注目した7万6,000~7万8,000ドル。
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- 下方の重要水準:200日移動平均線に近い7万ドル、さらに6万2,000~6万5,000ドルの長期的な蓄積帯。
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一時的に抵抗線へ到達することと、上抜けを確立することは別物だ。マクロイベント通過後にもこの水準より上で売買され、維持できるかが問われる。
まず越えるべき「7万7,100~8万200ドル」の供給帯
BTCの最初の難関は8万1,700ドルだけではない。CryptoQuantは、7万7,100~8万200ドルを最も近く、かつ厚いオンチェーン上の供給抵抗帯と指摘している。2026年には長期保有者が30日間で最大53万9,000BTCを売却しており、価格がこのゾーンに戻る局面では売り圧力が出やすい。
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つまり、7万6,000ドルから反発する場合でも、まずこの供給を消化しなければ365日移動平均線への本格的な再挑戦は難しい。8万~8万2,000ドルで何度も失速するなら、今回の下落は単なる調整ではなく、戻り売りが優勢な局面だとの見方が残る。
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直近最大の材料はFedの判断
FOMCは9月15~16日に開催される。会合入り時点のFF金利誘導目標は3.50~3.75%で、25ベーシスポイント(bp、0.25%)の利上げなら**3.75~4.00%**となる。
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月内の予想は大きく変化した。9月9日公表のロイター調査では据え置きを予想するエコノミストが多数だった一方、その後に報じられたロイター調査では、101人中86人が25bpの利上げを予想した。
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57 9月15日時点の金利モニターでは、3.75~4.00%への引き上げ確率は**89.8%**と示されていた。
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これらはFed自身の予測ではなく、市場が織り込む確率にすぎない。ただ、金融引き締めへの見方が強まったことは、BTCの上昇が鈍化した背景の一つと考えられる。利上げ、タカ派的な見通し、あるいは「高金利をより長く維持する」とのメッセージは支持帯を試す要因になり得る。反対に、より抑制的でない決定やガイダンスなら、抵抗帯を再び試す余地が生まれる。
ETFの資金流入は強気材料。ただし突破の保証ではない
強気派の根拠はチャートだけではない。米国の現物ビットコインETFは9月4日終了週に9億8,690万ドルの純流入を記録し、資金流入は3週連続となった。ブラックロックのIBITは、そのうち6億9,150万ドルを占めた。
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現物ETFへの継続的な資金流入は、抵抗帯での売りを吸収する買い需要になり得る。ただし、即時の上抜けを保証するものではない。より有効な強気確認は、ETF流入の継続、7万6,000~7万8,000ドルの維持、そして8万1,700ドルを超える持続的な上昇がそろうことだろう。
「弱気相場の戻り」とみるゼバーグ氏の見解
マクロストラテジストのヘンリク・ゼバーグ氏は、対照的な見方を示している。同氏は足元の上昇を弱気相場内の反発、いわゆる「フールズ・ラリー(だまし上げ)」となる可能性があるとし、その後に大幅な下落が起こり得ると警告した。
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同氏が公表したシナリオでは、より広い弱気局面の前にBTCが11万3,400~12万1,500ドル近辺まで最終上昇する可能性を許容している。
30 報道では、同氏の下落警戒は約90%の下落可能性としても紹介されている。
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ただし、これはマクロ観とエリオット波動に基づく強い確信を伴う仮説であり、オンチェーン指標が示す共通認識や暴落の確認シグナルではない。予測そのものではなく、実際の価格推移と照らして検証すべき一つのシナリオとして扱う必要がある。
FOMC後に確認したい4つのポイント
重要なのは、発表直後の見出し主導の値動きより、その後に価格がどこで落ち着くかだ。
- 7万6,000~7万8,000ドルを守れるか:維持できればレンジ内の持ち合いは継続し、供給帯の再テストが視野に入る。
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- 7万7,100~8万200ドルを回復できるか:長期保有者由来の供給を吸収して初めて、より大きな上抜けの説得力が増す。
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- 8万1,700ドルを終値ベースで上回り維持できるか:CryptoQuantの基準では、これが新たな強気相場を判断する閾値であり、次の上限は8万3,600ドルとされる。
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- 7万ドルを割り込むか:割れた場合、焦点は6万2,000~6万5,000ドルの支持帯へ移る。
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まとめ
BTCの約7万6,000ドルへの下落は、現状では明確なレンジ内で起きたマクロ要因に敏感な調整とみるのが妥当だ。現物ETFへの資金流入という前向きな材料はあるが、7万7,100~8万200ドルには大きな供給が控える。そして、引用されたCryptoQuantの基準に従えば、新たな強気相場の確認には8万1,700ドル超での定着が必要となる。
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当面はFedの判断と市場の受け止め、さらに現物需要が続くかどうかが、BTCが9月高値を再び試すのか、それともより深い支持帯へ向かうのかを左右しそうだ。