特にミームコインは重要でした。2025年から2026年初めにかけて数千のトークンがSolana上で誕生し、短期売買が活発化。結果としてDEXの取引量指標が急膨張しました。
ただし、この取引の多くは長期的な流動性ではなく、高頻度の投機的売買でした。
転機は2026年2月に訪れます。Solanaのミームコイン市場が急速に冷え込んだのです。
わずか約3週間で次の変化が起きました。
SolanaのDEX取引の大きな部分がミームコイン投機に依存していたため、この冷え込みはほぼ即座に取引量の縮小として現れました。
その結果、年初にはEthereumを大きく上回っていた取引量が、数か月でほぼ同水準まで収束したのです。
一方でEthereumのDeFi活動は、Solanaほど激しく変動しませんでした。理由は、流動性の構造がより資本集約型だからです。
2026年時点でEthereumは依然としてDeFi最大の基盤であり、約454億ドルのTVL(預け入れ資産総額)と市場の約54%のシェアを保持しています。
安定性を支える主な要素は次の通りです。
1. 大規模な担保・レンディング市場
EthereumにはAaveなどの巨大レンディングプロトコルがあり、担保としてロックされた資産が長期流動性を形成します。
2. ステーブルコイン決済の中心地
Ethereumエコシステムでは数千億ドル規模のステーブルコインが流通し、支払い・貸借・流動性供給などに使われています。
3. 機関投資家資金の流入
2025年にはスポットETH ETFだけでも約98億ドルの純流入があったと報告されています。
こうした資本は短期売買ではなく、担保・決済・資産運用に使われるため、アナリストはこれを**「粘着性の高い流動性(sticky liquidity)」**と呼びます。
SolanaとEthereumのDEX取引量が接近したことは、DeFiの構造が単一チェーン支配から多チェーン分業型へ移行している可能性を示しています。
現在の傾向を大まかに整理すると次のようになります。
EthereumのTVLシェアは2025年初めの63.5%から約54%へ低下しましたが、それでも依然として最大の流動性基盤です。
つまりEthereumは支配力をやや失ったものの、基盤的な役割は維持していると言えます。
この構図は、今後どの分野に開発者や資本が集まるかにも影響します。
Solanaがミームコイン後もEthereumと近いDEX取引量を維持できるなら、次の分野で重要な拠点になり得ます。
一方Ethereumでは、次の領域の開発が活発です。
この流れは、競争の焦点が「どのチェーンが最大の取引量か」から、**「どのチェーンがどのタイプの流動性を担うか」**へ移っていることを示しています。
結論は半分イエス、半分ノーです。
Solanaの高速処理と低コストは実際の需要を生み出しました。しかし2026年初頭の圧倒的なDEX優位は、短命だったミームコイン投機によって大きく増幅されていた可能性があります。
急激な優位から短期間で均衡状態に戻ったことは、当時の取引量が持続可能な水準を上回っていたことを示唆します。
ただし重要なのは、ミームコイン崩壊後でもSolanaのDEX取引量がEthereumとほぼ同規模を維持している点です。これは、ブームで流入したユーザーと資金の一部が残った可能性を示しています。
今後の鍵は、Solanaの取引活動がミームコイン中心から
へ移行できるかどうかです。
もしそれが実現すれば、SolanaとEthereumの競争は次のDeFi時代の中心テーマになるかもしれません。