この構造により、Mouro Capitalは一般的なVCの機動力と、グローバル銀行の業界知識という両方の強みを持つ投資家と位置づけられています。
Mouro Capitalは主にアーリーステージからグロースステージの企業に投資します。
特徴は、比較的早い段階から企業の成長資金をリードする点です。
このモデルにより、スタートアップの初期成長だけでなく、グローバル拡大の段階まで支援することを目指しています。
同社の投資テーマは「金融サービスの基盤を再構築するテクノロジー」です。
主な投資分野は次の通りです。
つまり、銀行やフィンテック企業、さらには一般企業が金融機能を自社サービスに組み込むための**“金融インフラ層”**に焦点を当てています。
Mouro Capitalは特定地域に限定せず、グローバル投資を行っていますが、特に次の3地域を重点市場としています。
ヨーロッパ
オープンバンキング規制やフィンテック企業の集積により、金融APIや決済技術の革新が進む地域。
北米
巨大な金融市場を背景に、金融ソフトウェアやインフラ系スタートアップが多数誕生する中心地。
ラテンアメリカ
銀行サービスの普及率がまだ低い一方、スマートフォン普及によりフィンテックの成長余地が大きい市場です。
この3地域を横断して投資することで、同社は先進市場と新興市場の両方の成長機会を取り込む戦略を取っています。
Mouro Capitalのポートフォリオには、金融インフラやデジタルプラットフォームを構築する企業が多く含まれています。
Uncapped
オンライン企業向けの「レベニュー・ベースド・ファイナンス」を提供するスタートアップ。Mouro Capitalは2600万ドルの資金調達ラウンドを主導しました。
Nowports
ラテンアメリカの物流業界をデジタル化するプラットフォーム企業。同社の**シリーズA(1600万ドル)**をリードしました。
TrueLayer
銀行データや決済機能をAPIで提供するオープンバンキング基盤を開発。Mouro Capitalは同社の資金調達ラウンドに参加しています。
Nocnoc
世界のEC企業がラテンアメリカ市場に参入できるよう支援するクロスボーダーECプラットフォーム。
さらに前身ファンドの投資先には、Ripple、Curve、MarketFinanceなど、金融インフラ分野で知られる企業も含まれています。
近年のフィンテック投資は、消費者向けアプリだけでなく**金融の基盤技術(infrastructure)**へと重点が移っています。
その理由はシンプルです。金融サービスの未来は、次のような仕組みに依存するからです。
こうした「裏側のインフラ」を作る企業は、複数の金融機関や市場に拡張できるため、巨大な市場を獲得する可能性があります。
Mouro Capitalは、銀行発の投資部門から独立したVCという珍しい立ち位置を活かし、金融業界の知識とベンチャー投資の機動力を融合させています。
4億ドル規模の資金とグローバル投資ネットワークを背景に、同社は決済、オープンバンキング、API、組み込み金融などの分野で、次世代の金融インフラ企業を支援する存在として注目されています。
デジタル金融の拡大が続く限り、こうしたインフラ企業への投資は今後もフィンテックエコシステムの重要な原動力となりそうです。