かつてのイーサリアムでは、利用が増えるほどガス代が急騰するのが普通だった。
しかし最近のアップグレードによって状況が変わった。特に重要なのは、ロールアップがデータを投稿するための容量(blobデータ領域)を拡張したことだ。
その結果、
・Layer2がより多くの取引を処理できる
・データ投稿コストが下がる
・ユーザー手数料が下がる
という構造が成立している。
主なポイントは以下。
この変更によって、ロールアップがイーサリアムに投稿するデータのコストが下がり、エコシステム全体の手数料低下につながった。
最大の特徴は**Peer Data Availability Sampling(PeerDAS)**だ。
これはノードがロールアップデータをすべてダウンロードせず、一部をサンプリングして検証する技術である。
これにより
・ノードの帯域とストレージ負担を削減
・ロールアップのデータ容量を大幅拡張
・分散性を維持
Fusakaではさらに次の改善も導入された。
結果として、ロールアップのスケーリング余地が大きく広がった。
現在のイーサリアムは、いわゆるロールアップ中心(Rollup‑centric)アーキテクチャを採用している。
その考え方はシンプルだ。
・Layer1:セキュリティとデータ可用性
・Layer2:ユーザー取引の大部分
ロールアップは多数のトランザクションを1つのバッチに圧縮し、データだけをイーサリアムに投稿する。この設計によって、エコシステム全体では非常に大きな取引量を処理できる。
PectraとFusakaは、このモデルをさらに強化したアップグレードと言える。
次に予定されているのがGlamsterdamアップグレードだ。
ロードマップによれば、主な目標は以下。
・トランザクション処理の再設計
・巨大化するステートデータベース管理の改善
・ブロック生成と検証の仕組み更新
つまり、これまでの「L2中心スケーリング」に加え、L1の処理能力も底上げする段階に入ろうとしている。
ただし、ネットワーク指標が強い一方で不確実性も存在する。
2026年にはEthereum Foundationで複数の主要メンバーが離脱している。
報道によれば、
・Tomasz Stańczak
・Josh Stark
・Carl Beek
・Julian Ma
この動きは、プロトコル開発のガバナンスに対する注目を集めている。
もう一つの問題は市場だ。
この状況は、次の議論につながっている。
・ネットワーク利用の価値はどのようにETH価格へ反映されるのか
・Layer2中心モデルでトークン価値はどう蓄積されるのか
イーサリアムは現在、新しいスケーリング段階に入ったと見ることができる。
PectraとFusakaによって
・ロールアップのデータ容量拡張
・バリデーター効率向上
・モジュラー型アーキテクチャ強化
が進み、過去最高の取引量と歴史的に低い手数料という状態が実現した。
今後はGlamsterdamなどのアップグレードが、Layer1そのものの性能向上を目指している。
この勢いを維持できるか、そしてネットワーク成長がETHの市場価値にどこまで結びつくのか——それがイーサリアムの次のフェーズを決める重要なポイントになるだろう。
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