対応する家電を1つのアプリやハブにまとめ、スケジュールに沿ったルーティンを設定できるのが、コネクテッドホームの実用的な利点です。普段から家庭の状況を把握している人にとっては、別々の家電を一つずつ確認したり、毎回同じ判断をしたりする回数を減らせます。
設定した時間に家電の電源を切るなど、定期的な動作をルーティン化できます。毎回手動で覚えておく小さな用事が減るため、家庭を管理する人の記憶の負担を軽くできます。Samsungは、SmartThingsについて、時間を節約し、日常の手間を減らし、家の状況をより把握しやすくする仕組みだと説明しています。
対応する給湯器やエアコンなどを、外出先から操作したり、ルーティンであらかじめ動かしたりできます。帰宅直前の作業を、予約または遠隔操作できる作業に置き換える考え方です。利用できる機能は、家電の機種、設定、地域での提供状況によって異なります。
SmartThingsのAI Energy ModeやEnergy Managementは、接続した家電の電力使用量を表示し、節約できる可能性のあるポイントを見つけるための機能です。Samsungによると、対象となるBespoke AI洗濯機では最大70%、対象となるエアコンでは最大28%のエネルギー使用量削減が可能とされています。ただし、実際の結果は家電のモデル、設定、家庭での使い方によって変わります。
対応する家電であれば、エアコンなどがまだ動いているかをアプリで確認し、遠隔操作できる場合があります。「電源を切っただろうか」という外出後の不安を、短時間の確認に置き換えられる点がメリットです。もちろん、家庭に関するすべてのリスクがなくなるわけではありません。
接続した家電や家庭内のルーティンを一元的に把握できれば、家族が在宅しているときの状況を確認しやすくなり、安心感につながる可能性があります。Samsungは、SmartThingsの更新でホームセキュリティーやファミリーケアに関する機能も紹介しています。
ただし、こうした機能は、直接の介護や見守り、家族間で決めた連絡体制、適切な安全対策を補うものです。通知が増えて新たな監視業務になってしまえば、負担軽減の意味が薄れます。大切なのは、必要な情報にアクセスしやすくしながら、家庭を管理する人が新しいアラートを一日中追わなくても済む設計です。
調査では、日常の小さな工夫が、繰り返し発生する調整作業をどう減らすかを示す事例も紹介されています。
55歳のCindy Chingさんは、フルタイムで働きながら、3世代11人の家庭を切り盛りしています。照明や扇風機、アラーム、音楽には音声操作を利用。家族が帰宅する前に室内を涼しくできるよう、接続可能なエアコンの導入も希望しています。
34歳のClare Leeさんは、3歳の子どもの世話と家事、日々のルーティンを両立しています。外出先からエアコンの消し忘れを確認し、家族が帰宅する前に給湯器をオンにすることで、時間を節約し、不安も減らせると話しています。
2人の例が示すのは、コネクテッドホームの価値が、必ずしも劇的な場面にあるわけではないということです。外出後に家電をオフにする、帰宅前に家を整える、頭の中で覚えておくことを一つ減らす——一つひとつは小さくても、家庭の見えない負担を担う人にとっては積み重ねが大きな違いになります。
今回の調査から読み取れる最も大きなメッセージは、スマートホームを、追加した機器の数ではなく、減らせた確認や判断の数で評価すべきだということです。
シンガポールの住宅所有者、とりわけ女性や多世代家族の調整を担う人にとって、役立つ機能は必ずしも複雑なものではありません。スケジュール設定、外出先からの状態確認、エネルギー使用量の可視化、そして必要なものに絞った通知です。
なお、この調査はSamsung Electronics SingaporeとSPH Mediaが委託した調査であり、SmartThingsの効果を独立機関が検証したものではありません。回答者の経験や希望を示す調査である点には注意が必要です。それでも、家庭向けテクノロジーに求められる方向性は明確です。家族が覚えておくこと、確認すること、調整することを少しずつ減らし、家庭運営をよりスムーズにすることです。