同社の競争優位性は、2つの密接に連携した技術にあります。
WindBorneは現在、世界20カ所の基地から、常時約600機の自律型「グローバルサウンディングバルーン(GSB)」を運用しています。従来の気象観測気球が数時間で落下するのに対し、WindBorneのGSBは以下の特徴を持ちます。
独自の気球データはすべて、同社のディープラーニング予測モデル「WeatherMesh」に供給されます。最新版「WeatherMesh-6」は、GPU上で動作するTransformerベースのAIモデルで、数十年分の大気データで学習し、気球からのリアルタイムデータで常に更新されます。
WindBorneは、WeatherMeshが「世界最速かつ最も正確な全球気象予測モデル」であり、米国の全球予報システム(GFS)や、物理モデルベースの世界標準である欧州中期予報センター(ECMWF)のHRES(高解像度モデル)を、公的なベンチマークで上回っていると主張しています。
従来の気象予報は主に公共財として政府が提供してきたため、収益化の仕組みが整っていませんでした。AIの登場で予測精度は飛躍的に向上しましたが、ビジネスモデルが追いついていないというのが、WindBorneの見立てです。同社は、企業が進んで対価を払うような以下の製品を開発します。
WindBorneの最大の強みは、公開データではなく、自社の気球ネットワークから収集した独自の「現場観測データ(In-situデータ)」にあります。このデータセットとAIモデルの組み合わせは、競合他社が容易に真似できない強力な参入障壁(Moat)となります。
CEOのディーン氏は、TechCrunchとのインタビューで、「営業チームを拡充し、エンタープライズ顧客に直接販売していく」と述べ、真の機会は「企業がAI気象予報を実際の業務に統合するのを支援すること」にあると語っています。今回調達した3700万ドルは、この市場開拓チームの拡大に充当される予定です
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