2026年5月16日から17日にかけて、ウクライナがモスクワ近郊を狙って行った大規模なドローン攻撃は、ロシアとウクライナの戦争における「長距離空中戦」の拡大を象徴する出来事となった。ロシア当局は多数のドローンを迎撃したと発表し、空港の運航にも影響が出た。
この攻撃は、双方が都市やインフラを狙ったドローン・ミサイル攻撃を繰り返す中で起きており、停戦の見通しがさらに遠のいていることを示している。
ロシア当局の発表:モスクワに接近したドローン74機
モスクワ市長セルゲイ・ソビャニン氏は、5月17日未明、モスクワに向かって飛来したウクライナのドローン74機を防空システムが迎撃したと発表した。迎撃後には複数の地点にドローンの残骸が落下し、緊急対応チームが現場に派遣されたという。![]()
初期報告ではモスクワ地域での死傷者は確認されていないとされる一方、残骸が落下した場所では軽微な被害が報告された。![]()
ただし、戦時下の情報であるため、ドローンの正確な数や被害の全体像は独立した第三者による検証が難しい点にも注意が必要だ。
モスクワの主要空港で飛行制限
今回のドローン攻撃は、民間航空にも影響を与えた。
ロシア当局は安全確保のため、モスクワ周辺の主要空港で一時的に運航制限を実施した。対象となったのは次の4空港である。
・シェレメーチエヴォ空港
・ヴヌーコヴォ空港
・ドモジェドヴォ空港
・ジュコーフスキー空港
これは、迎撃されたドローンの残骸が落下する可能性のある空域を航空機が通過するのを防ぐための措置だった。![]()
近年、モスクワ周辺にドローンが接近するたびに空港の運航が一時停止するケースが増えており、ウクライナの長距離攻撃能力がロシア首都圏にまで及んでいることを示している。
直前にはリャザン製油所への攻撃
モスクワ近郊のドローン攻撃のわずか2日前、5月14〜15日夜には別の大きな攻撃が起きていた。
ウクライナのドローンがモスクワの南東およそ200kmにあるリャザン製油所を攻撃し、施設で大規模な火災が発生したと報じられている。![]()
地域当局によると、この攻撃では住宅建物にも被害が及び、4人が死亡し、少なくとも12人が負傷した。ドローンの残骸は住宅地や工業施設にも落下したとされる。![]()
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