医療関係者と目撃者によると、攻撃で28人が死亡、23人が負傷し、負傷者や遺体は町の病院に運ばれた。
現場にいた証言では、ドローンは市場の中心部を直撃し、さらに市場内の混雑したレストランに着弾したとされる。これが犠牲者数を大きく押し上げた可能性が高い。
紛争の人権侵害を追跡する団体「Emergency Lawyers」は、この攻撃による死者は少なくとも28人に上ると報告し、スーダン国軍(SAF)が攻撃を行ったと非難した。一方で軍側は一般に民間人への意図的攻撃を否定しており、責任の最終的な特定には独立した調査が必要とされている。
グバイシュの攻撃は、コルドファン地方やダルフール地方で続くドローン攻撃の増加の中で起きた。
近年報告された事例には次のようなものがある。
こうした事例は、戦闘の前線だけでなく市場、交通路、町の中心部などの民間空間が攻撃対象になりやすくなっていることを示している。
ドローンは遠距離から攻撃でき、操縦者のリスクが比較的低いため、敵勢力が支配する地域の奥深くまで攻撃できるという特徴がある。これが戦術として広がっているとみられる。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、この傾向に強い懸念を示している。
国連によると、2026年最初の4か月間に記録された民間人死亡の80%以上が武装ドローンによるもので、少なくとも880人が死亡した。
国連人権高等弁務官のフォルカー・テュルク氏は、ドローンが**「民間人死亡の圧倒的な主因になった」**と警告し、紛争がさらに危険な段階に入る可能性を指摘した。
特に市場のような人口密集地での攻撃は、短時間で大量の死傷者を生み出す恐れがあると国連は懸念している。
スーダンの紛争地域では、市場は単なる買い物の場ではない。物資の流通や交通の要所にもなっているため、戦闘員や車両が近くを通過することも多い。
一部の証言では、RSFの車両を狙った攻撃が市場付近で発生し、その後爆発が周囲の民間人に被害を広げた可能性も指摘されている。
こうした状況では、軍事目標が近くにあるだけで市場全体が危険にさらされる。
現在の戦争は、2023年4月にスーダン国軍(SAF)と準軍事組織**迅速支援部隊(RSF)**の権力闘争から始まった。
戦闘は首都ハルツームから全国へ拡大し、コルドファンやダルフールは現在の主要戦線の一つとなっている。
紛争は4年目に入りつつあるが、外交的な仲介や停戦交渉は戦況を大きく変えるまでには至っていないと分析されている。
今回の市場攻撃は、スーダン戦争のいくつかの現実を浮き彫りにしている。
戦場から離れた町であっても安全とは言えない。ドローンの普及によって、日常の場所そのものが戦場に変わりつつあることが、グバイシュの悲劇から浮かび上がっている。