Altrataの『Billionaire Census 2026』によると、2025年の世界のビリオネアは過去最多の3,795人に達し、保有資産の合計は15.1兆ドル(約4分の1のS&P500時価総額に相当)となった。人数は前年比8.2%増、資産額は12.8%増で、人数の伸びは過去5年で最大だった。報告書は、この増加の主要因の一つとしてAI投資ブームを挙げている。
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AIはどう富豪の資産を増やしたのか
鍵になったのは、株式の保有だ。AIの恩恵を受けると見込まれた企業に市場がより高い価値を付けると、その企業の創業者や大株主が持つ株式の評価額も上がる。株式を売却していなくても、株価上昇によって推定純資産は大きく増える。
Altrataの分析では、世界のビリオネア資産に最も大きく寄与する上場150社のうち、AIに意味のある投資を行った企業は、2024~25年の時価総額成長率で非AI投資企業を23%上回った。
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これは、AIだけが富豪資産の増加分すべてを生み出した、という意味ではない。とはいえ市場は、AIの導入・開発や関連インフラへの関与を持つ企業に大きな評価プレミアムを与え、その恩恵は持ち株が集中する大株主に強く及んだと読める。
総資産は過去最高の15.1兆ドル
ビリオネア全体の資産15.1兆ドルは、S&P500構成企業の時価総額合計のおよそ4分の1に相当する規模だ。
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この伸びは、富裕層全体に均等に広がったものではない。特に、巨大で高い評価を受ける企業の大きな持ち分を保有する人ほど、企業価値の上昇が資産額に直結した。Altrataは、AI投資を2025年の富豪資産創出の大きな推進力と評価している。
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500億ドル超の29人に資産が集中
AI主導の株式市場の上昇は、資産の集中も際立たせた。資産500億ドル超の「スーパービリオネア」は29人で、合計資産は約4.1兆ドル。世界のビリオネア資産全体の27.2%を占めた。
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比較すると、2017年に同等の層が占めた割合は7.2%だった。
17 ごく少数の超大型企業が市場をけん引する局面では、最大級の持ち株を持つ人ほど資産増加の恩恵を受けやすいことを示す数字だ。
上昇の裏側にある下落リスク
ここで示される資産額は、必ずしも現金化された利益ではなく、株価や企業価値に基づく推定純資産である。したがって、大規模な上場株を保有する富豪の資産は、市場の評価や株価に大きく左右される。
AI関連の売上見通しが弱まる、企業がAI投資を抑制する、あるいは投資家がAI関連企業に付与する株価倍率を引き下げる――こうした変化が起きれば、大口保有株の価値は急速に低下しうる。これは調整局面を予測するものではなく、今回の資産増が評価額の上昇を主な経路としていたことから導けるリスクである。
次に注目すべき点
今後の焦点は、AI関連の収益と投資リターンが、2025年の資産急増を支えた企業価値を維持できるかどうかだ。AIに本格投資する企業が非投資企業を23%上回る時価総額成長を示したことは、市場が2024~25年にAIへの関与を強く評価したことを物語る。
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同時に、こうした企業と結びついたビリオネア資産は、AI支出、成長期待、株式市場の投資家心理の変化に従来以上に敏感な状態にある。AI投資は企業戦略を変えただけでなく、世界の富の頂点にある集中保有株の評価額を短期間で大きく動かした。
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