利益面でも急伸し、GAAPベースの純利益は583億ドル、希薄化後EPSは2.39ドルと、いずれも前年から3倍以上となった。
市場が特に注目したポイントは次の2つだ。
さらにエヌビディアは、**次四半期売上を約910億ドル(±2%)**と予想。これは多くのアナリスト予想を上回り、AI投資サイクルがまだ減速していないという見方を強めた。
今回の決算では、事業構造の再編も発表された。エヌビディアは事業区分を次の2つのプラットフォームに整理している。
エッジ部門の売上は64億ドル(前年比29%増)。ここにはPC、ワークステーション、ロボティクス、自動運転、通信AIなどが含まれる。
この戦略は、AIをデータセンターだけでなく、ロボットや自動化機械などの「フィジカルAI」領域へ拡張する構想を反映している。
好決算と同時に、エヌビディアは大規模な株主還元策も発表した。
これは、AI需要から生まれるキャッシュフローが今後も継続するという経営陣の自信を示すシグナルと受け止められた。
エヌビディアはAI半導体サプライチェーンの中心企業であり、その決算は**世界の半導体需要の先行指標(バロメーター)**として見られている。
そのため、強い業績とガイダンスが発表されると、投資家はAI投資サイクルがまだ拡大中だと判断。アジア市場では半導体株を中心に資金が流入した。
主な市場の動きは次の通り。
地域の半導体サプライチェーン企業が一斉に買われる展開となった。
AIサーバーに不可欠なメモリを供給する企業は特に大きく上昇した。
両社はAIアクセラレーターに使われる**高帯域メモリ(HBM)**の主要サプライヤーであり、AIデータセンター需要の拡大から直接恩恵を受ける立場にある。
上昇は半導体企業だけにとどまらなかった。
AIインフラの拡大は、ロボットや産業オートメーションなどの**「フィジカルAI」領域**の需要拡大にもつながると見られている。
日本では
などの産業ロボット関連銘柄も上昇し、AIテーマへの資金流入が広がった。
韓国市場ではもう一つの要因も重なった。
サムスン電子が労働組合との交渉で暫定合意に達し、予定されていたストライキが回避されたことで、半導体供給への懸念が後退した。
このニュースがエヌビディア決算と同時に伝わったことで、投資家の買いが集中し、KOSPIは近年でも最大級の上昇となった。
今回の市場反応が示すのは、投資家が依然としてAIインフラ拡張の長期成長シナリオを信じているという点だ。
データセンター向けGPUだけでなく、ネットワーク、AIクラウド、ロボティクス、エッジデバイスまで拡張するエヌビディアの戦略は、AI市場が単なるIT分野にとどまらず、産業・自動化・ロボット領域へ広がる可能性を示唆している。
そのため今回の決算は、単なる一企業の好業績というよりも、世界的なAIサプライチェーン全体の成長ストーリーを再確認する出来事として受け止められた。