KalshiとPolymarketで暗号資産関連のイベント契約が記録的な活況となり、週間の名目取引高は27億ドルに達したと報じられました。取引の中心は、ビットコインなどの価格が一定時間後に上がるか下がるかを予想する短期契約です。
4
ここで押さえておきたいのは、27億ドルが「新たに入金された資金」の額ではないこと。集計されているのは契約の取引高です。
短い期間の予想が取引を増やす
これらの契約では、数週間先の相場の方向だけでなく、5分後からその日の取引終了時までといった短い期間の値動きも予想できます。より長い期間でビットコインの価格変動が小さくても、短い区間ごとに上昇・下落を予想する取引は成立します。報道はこうした短期契約を、週間記録の主な要因として挙げています。
4
特に目立ったのが、Kalshiの15分ビットコイン市場です。報道によると、15分の1期間あたりの取引高が100万ドルを超えることもあります。
4 これはその期間に成立した取引高を指し、個々の取引が100万ドルを超えたという意味とは限りません。
27億ドルという数字を受け、暗号資産は両プラットフォームでスポーツに次ぐ第2の取引カテゴリーになったとされています。
4 ただし、この活況だけから、利用者がビットコインそのものを買った、あるいは現物市場の需要が増えたとは判断できません。
「名目取引高」は入金額ではない
名目取引高は、売買された契約の額を集計したものです。口座への入金額、利用者が保有するポジションの総額、決済まで動かさずに置かれた資金とは異なります。契約が売買されれば取引高は積み上がるため、27億ドルという数字だけでは、どれだけ新しい資金が口座に入ったのかは分かりません。
この週間記録は、PANewsがBloombergの報道を引用し、Dune Analytics上のユーザー統計に基づく数字として伝えたものです。利用者の入金額や参加者数、集計方法の詳細は、報道の範囲では示されていません。
4
期間の異なる数字は単純比較できない
別の報道では、Kalshiの暗号資産関連契約の取引高は9月1日から28日までに約81億7,000万ドルに達し、そのうち約86%が15分市場によるものだったとされています。
3
ただし、これは9月の別の期間を対象とした数字で、KalshiとPolymarketを合わせた週間記録とは集計期間も対象も異なります。両方を足し合わせたり、同じ条件の数字として直接比較したりすることはできません。プラットフォーム全体の取引高には暗号資産以外のカテゴリーも含まれ、月間や複数週間の数字もそれぞれ異なる期間の動きを表します。
報道から読み取れるのは、短期のビットコインや暗号資産の上げ下げを予想する契約が頻繁に取引され、売買高を押し上げたということです。一方で、27億ドルだけでは新規入金額や参加者数、現物市場からの資金移動までは分かりません。