Similarwebの最新データでは、生成AIサービスへのウェブ流入を巡る競争に小さな反転が見られます。ChatGPTのシェアは上昇し、Google Geminiは2カ月連続で低下しました。一方で、過去12カ月という長い視点ではGeminiが大きく伸びており、現時点では「上昇の天井」ではなく、短期的な勢いの鈍化と見るのが妥当です。
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2026年8月のトラフィック構図
Similarwebの世界の生成AIウェブサイトトラフィックのデータによると、最新の8月集計でChatGPTは55.5%、Geminiは**25.6%**でした。3カ月前はChatGPTが52.7%、Geminiが27.8%、2カ月前はそれぞれ54.2%、26.5%です。3回の集計を通じて、ChatGPTは2.8ポイント上昇し、Geminiは2.2ポイント低下しました。
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前年比では変化がさらに明確です。2025年8月のシェアはChatGPTが73.3%、Geminiが12.9%でした。2026年8月までに、ChatGPTは17.8ポイント低下した一方、Geminiは12.7ポイント上昇しています。
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| 世界の生成AIウェブトラフィックシェア |
2025年8月 |
2026年8月 |
| ChatGPT |
73.3% |
55.5% |
| Google Gemini |
12.9% |
25.6% |
ここで測られているのは、追跡対象となる生成AIサイト訪問数のシェアです。売上、利用者総数、モデル性能、モバイルアプリや他製品に統合されたAIを含む全利用量を示すものではありません。したがって、ChatGPTのシェア上昇は、Geminiの訪問数が横ばい、あるいは増加している場合でも起こり得ます。ChatGPTの伸びがより速い場合や、カテゴリ内の構成が変わった場合があるためです。
Geminiの大幅な成長は消えていない
Geminiの直近の下落の前には、はるかに大きな上昇局面がありました。報じられたSimilarwebの推移では、Geminiは約9カ月でおよそ13%から27%超までシェアを拡大。1月に20%を超え、4月にはChatGPTのトラフィックのおよそ半分に達しました。
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27.8%から25.6%への2カ月間の低下は無視できません。ただ、それでも前年比でシェアはほぼ2倍です。これはGoogleの消費者向けAI戦略が止まった証拠というより、急成長の後にも需要を持続できるかを試す局面と捉えるべきでしょう。
他のAIサービスとの比較
報告されたトラフィック構成では、ChatGPTとGeminiが明確な2強を維持しました。Claudeは、それ以前の上昇後、直近3回の集計でおおむね**9.2〜9.5%と横ばいです。DeepSeekとGrokは概ね2.4〜3.6%**の範囲にとどまり、CopilotとPerplexityはいずれも2%未満でした。
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ChatGPTが追跡対象のウェブトラフィックで過半を保つ一方、市場は1年前よりも分散しています。
Geminiがシェアを落とした理由は何か
入手できるトラフィックデータだけでは、単一の原因を特定できません。ウェブシェアの時系列だけでは、製品発表、競合の動き、マーケティング、季節性、利用習慣の変化、ウェブからアプリへの移行といった要因を切り分けられないためです。
ただし、Geminiがそれまで勢いを得ていた時期のような、広く注目を集める消費者向けの新たなきっかけが直近には乏しかった、という見方とは時期が一致します。
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重要なのは、相関関係と因果関係を混同しないことです。製品投入のペースが関心や訪問数に影響し得ることは言えますが、Geminiの2カ月連続のシェア低下を、特定の製品リリースの遅れや不在だけで説明することはできません。
Googleの新展開は、消費者向けチャットの外へ
Googleは9月2日、ソフトウェアエンジニアリング、エージェント型のタスク、専門分野における複数ステップの推論を想定した汎用モデル、Gemini 3.8 Flashを発表しました。同社はGemini 3.7 Flashからの改善を打ち出し、開発者向けの提供経路で利用可能にしました。
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また、サイバーセキュリティ向けのGemini 3.8 Flash Cyberも導入しました。これは、政府、信頼できるパートナー、Google Cloud顧客、サイバーセキュリティパートナーを対象とする限定アクセスのFairwind Programを通じて提供されます。一般消費者向けの展開ではなく、承認された防御側組織が脆弱性を大規模に発見・対処することを支援する仕組みです。
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さらに、Gemini SparkのGoogleフォト機能は、米国の対象となるGoogle AI ProおよびUltra契約者向けに展開が始まりました。自然言語の指示で、写真の検索・編集、アルバムの選定や共有アルバムの作成、撮影したイベントのチラシをカレンダー関連の作業につなげるといった、複数手順のタスクを扱えます。ただし、対象者に限られた段階的な提供であり、すべての利用者が使える機能ではありません。
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これらの発表は、開発ツール、セキュリティ業務、Googleの製品エコシステムにおけるGeminiの役割を広げる可能性があります。しかし、いずれも8月のトラフィック計測後に発表・展開されたため、8月のウェブシェアの結果を説明する材料にはなりません。
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Alphabet株への示唆は限定的
AlphabetのクラスA株は9月4日時点で約338.46ドルとされました。S&P Globalによる64人のアナリスト調査に基づく集計では、コンセンサスは「Strong Buy」、12カ月の平均目標株価は428.07ドルで、この基準価格を約25%上回る水準でした。
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ただし、これはGeminiのウェブトラフィックだけに対する評価ではありません。Alphabetの投資判断には広告、クラウド、インフラ、幅広いAI事業が関わります。アナリストの目標株価は予測であって保証ではなく、投資助言として受け取るべきものでもありません。
Geminiは「踊り場」なのか
結論から言えば、まだそう断定できません。最も適切な表現は、不確実性を伴う一時的な勢いの減速です。
注意すべきシグナルはあります。Geminiは2カ月連続で低下し、ChatGPTは逆方向に上昇しました。最新データでは、新たな消費者向けの大きな突破口も確認されていません。
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一方、反証も十分にあります。Geminiのシェアはなお2025年8月を大幅に上回り、Googleは開発ワークフロー、サイバーセキュリティ、Googleフォトのような消費者向けサービスへとGeminiの適用範囲を拡大しています。
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次の重要な検証点は、広く利用可能なGeminiの次回大型リリース後です。それが継続的な利用を生み出すのか、その利用がウェブトラフィック、アプリ利用、あるいはその両方に表れるのかが問われます。それまでは、8月の数字は競争環境の大きな再均衡の中での一服であり、最終的な勝敗を示すものではありません。